地震時に建物の損傷を即座に判断するシステム
三井住友建設は6月9日、大規模実験施設において、「建物変位計測システム」の実用化に向けた震動検証実験を行ったと発表した。
地震時に建物の損傷を即座に判定する「建物変位計測システム」を独自開発し、防災科学技術研究所との共同実験として、大規模実験施設において、震動検証の実証実験を実施したもの。
「建物変位計測システム」は、床に設置したカメラで天井の光源ターゲットの軌跡を撮影する装置。地震発生時に建物の揺れ幅を自動計測して建物の損傷程度を推定し、損傷レベルを4段階で判定する。
インターネットを使った情報共有や、メールによる計測データの自動送信などで、リアルタイムに建物の損傷具合がわかるのが特徴だ。
本店と支店に、システムを導入
検証実験では10階建て集合住宅を想定し、試験体としては世界最大規模となる、高さ27.6メートルの鉄筋コンクリート造の架構を試験体として使用した。
兵庫県南部地震で観測された、JMA神戸波の最大加速度の10%、25%、50%、100%レベルにおいて、それぞれの地震レベルに対する損傷程度や、被災後の建物の安全性を評価できるか検証したところ、実用化レベルに達していることが確認できた。
三井住友建設では検証結果を踏まえ、本店と全国の支店にこの装置を設置し、地震発生時の建物の損傷状態を遠隔から把握できるシステムを構築した。
三井住友建設はこのシステムの導入によって、
地震発生後の事業継続計画の遂行の判断が迅速に行えるようになります
(プレスリリースより)
(プレスリリースより)
と述べている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
三井住友建設株式会社のプレスリリース
http://www.smcon.co.jp/2017/060919352/