中国の公的認定機関による速度試験において実証
2017年6月2日、株式会社日立製作所は、中国・広州市の超高層複合ビル「広州周大福金融中心」(以下、同ビル)向けに納入する超高速エレベーターの速度試験(以下、同実証実験)において、世界最高速に相当する、分速1,260m(時速75.6km)を計測したと発表した。
同実証実験は、日立の昇降機の技術開発を目的としたものであり、制御装置や安全装置に改良を加えて速度を計測し、エレベーターの公的認定機関である国家電梯質量監督検験中心(広東)から正式な速度認定を受けた。
なお、実運用時は分速1,200mでの運転となる。
分速1,260mエレベーターの特長
薄型でありながら大出力の永久磁石モーターを開発し、高強度かつ軽量化した主ロープを活用して、巻上機を小型化するとともに、昇降機用として世界最大級容量のインバーターを搭載した、省スペース制御盤を開発した。
また、耐熱性に優れた制動材を採用したブレーキ装置を開発し、上昇時と下降時で異なる定格速度に1台の調速機で対応して、安全の確保と省スペース化を両立させた。
なお、高速走行でも快適な乗り心地のため、アクティブガイドローラーを開発して振動を減衰させるとともに、気圧の変化に緩急をつける気圧制御方式を開発し、耳閉感を緩和した。
(画像はプレスリリースより)
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