Hitz日立造船株式会社は4月13日、株式会社安藤・間(安藤ハザマ)より、ラオス人民民主共和国「ナムグム第一水力発電所拡張事業」の水門・鉄管工事を受注した、と発表した。
プロジェクトは、ラオス国ビエンチャン首都圏への安定的・持続的・効率的な電力供給の強化を図るため、ビエンチャンの北方約65kmに位置し、1971年に完成したナムグム第一水力発電所に、発電ユニット1基を増設するものである。
独立行政法人国際協力機構(JICA)は、2013年6月21日、ラオス国政府との間で「ナムグム第一水力発電所拡張事業」を対象として55億4,500万円を限度とする円借款貸付契約を締結した。
安藤ハザマはプロジェクト全体の施工を行い、日立造船は仮締切設備、水門・鉄管の製作および現地での据付工事を請け負う。
工事に際しては、既設ダムの堤体を穿孔(せんこう)し鋼製の仮締切設備を設置することで、既設ダムの運転を止めずに工事を実施することができる。
この方法は、ダムの貯水池や下流などへの環境・社会的な影響がほとんどないことも大きな利点で、海外で実施する日本企業初の工法である。
工事の完成は、2020年4月の予定。
近年、既設ダムの機能向上のため、放流設備や取水設備を増設する工事が増加している。
仮締切設備は、ダムの水位を低下させることなく、放流設備や取水設備を貯水池の水面以下に構築できるため、既存ダムの再開発事業に大きく貢献するものである。
日立造船は、仮締切設備で多くの実績があり、今後計画される国内外の既存ダムの有効活用に積極的に取り組んでいくという。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日立造船株式会社のニュースリリース
http://www.hitachizosen.co.jp/news/2017/04/002547.html