2017年4月4日、株式会社大林組と株式会社加藤建設は、地盤の強度を高める中層混合処理工法において、地盤の導電率を用いた品質管理システム「ブレンドチェッカー」(以下、同システム)を共同開発したと発表した。
軟弱な地盤に盛土をして道路や河川堤防などを建設する場合には、地盤沈下やすべり崩壊の恐れがあるため、地盤を固く改良する必要がある。中層混合処理工法は地盤改良工法の一つで、軟弱地盤の土に固化材を混合することで地盤の強度を高める。
しかし、バックホウに装着した撹はん翼を回転させてかき混ぜる際に、土と固化材が均質に混ざり合っているかを確認するのが困難であった。
同システムは、電極で計測した地盤の導電率とそのばらつき幅から土と固化材が均質に混合されているかを定量的に判定するもの。判定結果を確認しながら施工することで、オペレーターは必要以上に撹はん翼を回転することがないため、工期を約2割短縮し、コストを約1割削減できる。
同システムは、トレンチャーに取り付けた複数の電極で、施工中の地盤の導電率をリアルタイムで計測し、位置情報と共にコンピューターに記録する。
導電率のばらつき幅から土と固化材が均質に混合しているかを定量的に判定するとともに、位置情報から撹はん作業の重複や漏れを防ぐことがでる。このため、オペレーターは最適な作業量で施工できる。
また、操縦席の品質管理モニターで導電率とそのばらつきを確認でき、基準値を満たさずにトレンチャーを移動させようとした場合には、アラームで当該地点でのかき混ぜ作業の継続を促すため、経験が浅いオペレーターでも地盤強度の均質性を確保できる。
(画像はプレスリリースより)
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