三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は2月28日、三菱商事株式会社と現地企業のH. Young & Company (East Africa) Ltd. との3社コンソーシアムが、オルカリアV建設プロジェクトにおいて、ケニア共和国のケニア発電公社向けに、出力70MW級の蒸気タービンおよび発電機などを含む地熱発電設備2系列を受注した、と発表した。
オルカリアV建設プロジェクトは、2016年3月9日国際協力機構(JICA)がケニア共和国政府との間で「オルカリアV地熱発電開発事業」において、456億9,000万円を限度とする円借款貸付契約に基づく事業である。
ケニアは、近年経済成長が順調で、年平均GDP成長率5%前後を達成しおり、これに伴う電力需要が増加している。
水力発電は頻発する干ばつなどの影響を受けやすく不安定、火力発電は燃料輸入がケニアにおける経常赤字の要因の一つであるため、それらに代わる安定的な電力供給源の確保が急務となっている。
オルカリアV建設プロジェクトは、首都ナイロビの北西約100km、標高約2,000mの大地溝帯に位置する中部のナクル郡に、オルカリアV(Olkaria V)地熱発電所を建設する。
地熱発電所を増設することにより、増加する電力需給に対応し、気候変動の影響を緩和する。
MHPSは、地熱発電設備の出力70MW級の蒸気タービン、発電機、復水器、主要付属設備一式を供給し、設計を担当する。また、技術者を派遣し設備の据付、試運転の指導を行う。
運転開始は、2019年の予定。
MHPSは、地熱発電分野において、世界13カ国から100件を超える受注実績がある。総設備容量は3GW以上で、地熱発電設備容量実績では世界トップクラスのシェアを有し、トータルソリューションを提供している。
今後とも、ケニア以外にもアフリカや世界市場の地熱開発ニーズに対応し、日本政府が推進する日本の質の高いインフラ輸出の拡大を目指すとともに、地球温暖化防止に貢献する方針である。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
三菱日立パワーシステムズ株式会社のプレスリリース
http://www.mhps.com/news/20170228.html