性能確認実験が成功
青木あすなろ建設は、2月9日、地震エネルギー吸収能力を備え、かつ施工コストを抑えた構法「複合型露出柱脚」の性能確認実験を行った結果、想定通りの耐震性を確認できたことを明らかにした。
「複合型露出柱脚」の概要
「複合型露出柱脚」は、鉄骨建物の柱脚部として用いる露出型柱脚。地震時にアンカーボルト自体が伸びることで地震エネルギーを吸収する「アンカーボルト降伏型」を改良し、柱脚の回転に伴う変形に対応する「ベースプレート降伏型」の概念を取り入れた。
具体的に、柱脚の内側には、弾塑性要素の建築構造用アンカーボルトを配置し、外側にはベースプレートの相対変位を形成する要となる弾性要素のアンカーボルトをそれぞれ配置。
また、ベースプレートは、内側を八角形状の厚い板とし、外側を内側より薄い板にすることで、外側のベースプレートのみを塑性変形させるようにした。
これらにより、建物1階に生じる地震エネルギー量をバランスよく分配。建物の損傷を軽減するだけでなく、特殊な鋼材が不要なため、施工コスト削減にも貢献するという。
中低層鉄骨造建物に適用可能
この構法は、10階建て以下の鉄骨造建物に適用可能だ。
今後同社は、同構法の技術評価の取得を目指すとともに、技術の新開発を通じて、安心で安全な社会基盤の構築に取り組む方針である。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
青木あすなろ建設 プレスリリース
http://www.aaconst.co.jp/