配管の取り付け位置を簡単・高精度に確認
三井住友建設は2月3日、SLAM技術を利用した、設備スリーブ管理システムを開発したと発表した。SLAM技術は自己位置の推定と、周辺の環境地図の作製を同時に行う技術で、ロボットや輸送機器、ナビゲーションシステム、ドローンなど幅広い分野で活用されている。
三井住友建設はこの技術を、設備スリーブを取り付ける位置の確認に利用するため、九州大学と共同で開発を行った。
新たな管理システムの有効性を確認するために室内実験を行ったところ、これまでの人による計測と比べて作業時間が大幅に短縮した上、人による計測と同じ精度で取り付けられることがわかった。
面倒な取り付け確認作業が簡単に
設備スリーブは水やガス、空気、電気などの用途別に設けるため、建物全体ではかなりの数となる。取り付け位置によっては躯体工事後に行う設備工事に支障がでるため、コンクリート打設前に設計者や設備設計者といった関係者が立ち会って、人手と時間をかけて全数検査を行っている。
このような手間をはぶくために開発されたのが、SLAM技術を利用した管理システムだ。
取り付けた設備スリーブの端にマーカーを貼り付け、コンピューターとカメラを組み合わせた装置で全体を撮影・測定する。リアルタイムにマーカーセンターの座標が得られる上、あらかじめコンピューターに入力しておいた、設計時の取り付け位置との誤差が即座に確認できるので、作業の手間がなくなる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
三井住友建設株式会社のプレスリリース
http://www.smcon.co.jp/2017/020318492/