2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のメーン会場となる新国立競技場の起工式が12月11日、明治神宮外苑の建設予定地で開催された。
起工式には、安倍総理のほか、丸川珠代五輪担当相、小池百合子都知事、設計を手掛けた建築家の隈研吾氏、大成建設の山内隆司会長らが出席した。
新国立競技場整備事業は、大成建設・梓設計・隅研吾建築都市設計事務所共同企業体が2016年10月、日本スポーツ振興センター(JSC)より総工事費約1,505億円で受注した。
工期は36か月の予定で、2019年11月末の完成を目指す。
新国立競技場は、敷地面積約113,000平方メートル、建築面積約72,400平方メートル、延べ面積約194,000平方メートルに、地上5階、地下2階建ての建物。建物の高さは、周辺環境との調和を配慮した「杜のスタジアム」として、建物の高さを抑えフラットな屋根構造の約47.4メートルとした。
観客座席数は、完成時約6万席だが、将来約8万席へ増設可能な計画である。
ドーム屋根のトラスには、木材と鉄骨を組み合わせた部材を用い、建物外周の軒庇、室内にも積極的に国産材を採用して、日本らしい木のぬくもりが感じられるスタジアムにする。
観客席とフィールドには、自然力の活用と高性能機器(気流創出ファン、ミスト冷却装置など)による暑熱対策を施して温熱環境を改善し、観客やアスリートにとって快適なスタジアムを目指す。
障害・年齢・性別・国籍を区別することなく、トイレ・授乳室・キッズルーム・分かりやすいサイン計画・補聴設備・車椅子席・移動環境など、すべての人々が安心して快適に利用できる環境の整備を行う。
太陽光発電や雨水・井戸水など自然エネルギーを有効利用し運営管理することで、地球にやさしい低環境スタジアムを創る。
スタジアムは、高い耐震性能をもち、災害時施設利用者の保護と施設機能の維持を実現する。
スタジアムの維持管理コストを低減するため、高耐久の材料・構造を採用し、100年間大規模な修繕を必要としない計画である。
(画像は首相官邸HPより)
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首相官邸、総理の一日
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