住友電気工業株式会社は11月11日、モロッコ王国太陽エネルギー庁(Moroccan Agency for Sustainable Energy、MASEN)と本年5月に実証契約を締結した「1MW集光型太陽光発電(CPV)プロジェクト」の設備が完成し、現地時間11月10日に竣工式を行った、と発表した。
モロッコ王国は、アフリカ大陸北西部に位置し、南部がサハラ砂漠に面し高い日射量を有するため、太陽光エネルギーの活用に大きな可能性を見込める。
住友電気工業の開発したCPVモジュールは、変換効率が一般的な結晶シリコン太陽電池に比べて約2倍と極めて高い化合物半導体の発電素子を用い、さらに太陽を正確に追尾しながらレンズで日射光を集め発電する。
CPVの発電素子は、温度依存性がほとんどないため、日射量が多く、気温が高いエリアで有効な発電システム。
CPVは、厚み約120mm、重量約8kgの薄型軽量。輸送時の負担が軽く、設置作業も楽で、太陽を追尾する架台に多く搭載可能。そのため、発電所を構築するトータルコストを低減することができる。
住友電気工業は、MASENとの契約に基づき、モロッコ王国ワルザザート市において6月より建設を行い、11月CPVを用いた1MW発電プラントを完成させた。
実証実験は、契約締結より5年間の2021年5月まで行う。
住友電気工業は、モロッコにおけるメガワット級発電プラント運用実証開始を契機とし、中東諸国をはじめ世界の高日射地域において、CPV事業の展開を図る。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
住友電気工業株式会社のプレスリリース
http://www.sei.co.jp/company/press/2016/11/prs103.html