実用化に向けた海洋実証試験を実施
新日鉄住金エンジニアリングは10月3日、世界初となる沖合養殖システムの海洋実証試験を実施すると発表した。
日本水産の協力を得て実施するもので、鳥取県境港沖合の銀鮭養殖場にて、プラットフォーム上にある給餌設備から生簀に自動で餌を供給する大規模沖合養殖システムの実用化に向けた、海洋実証試験を行う。
プラントエンジニアリングと海洋インフラの実績を生かす
全世界の人口増加に伴い、水産物消費量もこの20年で倍増した。この需要を賄っているのが養殖業である。
天然資源を対象とした漁船漁業の漁獲量は、1990年代初頭から1億トンの横ばい状態であるのに対し、当時1,000万トン程度であった養殖業は大幅に生産量を拡大しており、今や漁船漁業を上回る勢いだ。
これまでの養殖業は風や波の影響を受けにくい湾内や島陰などで行われるケースが多く、定置網などの他種漁業との干渉を避ける必要があるのに加え、養殖業界では人手不足が続いている。
これら養殖業の課題を解決するための次世代技術として、新日鉄住金エンジニアリングが培ってきたプラントエンジニアリングと海洋インフラ整備の知見を生かし、沖合でかつ大規模な養殖システムの開発に取り組んできた。
このたび一定の目途が付いたため、海洋実証試験の完了を経て事業化を進め、2017年度中に商業第1号機の受注を目指す。
将来的に海外への進出も行う予定で、
全世界の水産業の改善に貢献してまいります
(プレスリリースより)
(プレスリリースより)
と意欲を語っている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
新日鉄住金エンジニアリング株式会社のプレスリリース
http://www.eng.nssmc.com/news/detail/310