台形CSGダムの高速施工に成功
安藤ハザマは、9月23日、北海道勇払郡厚真町で建設中の「厚幌ダム建設事業 ダム本体工事」(以下、厚幌ダム)において、実施工期間約8.5カ月の短期間で、約36万立方メートルものCSG(Cemented Sand and Gravel)打設を完了したことを発表した。
なお、CSGとは、建設現場周辺で容易に入手できる材料を、分級や洗浄を行わずに破砕し、セメントと水を添加したもの。厚幌ダムは、台形形状の新しい型式の台形CSGダムで、設計・施工・材料の3つの合理化を実現した国内3例目のダムとして知られている。
大量かつ均質なCSG製造を可能に
台形CSGの高速施工には、大量のCSG製造が不可欠であることから、同社は、上部の重力を利用した自由落下式の「DKミキサ」と、下部のコンパクトで簡易な二軸強制連続混合方式を採用した「DKP-IIミキサ」を組み合わせたシステムを独自開発。
また、混合設備は3セット配置し、1時間当たり345立方メートルもの連続大量混合を可能にしたうえ、DKP-IIミキサ内に特殊ノズルを設置し、ミキサ内に噴霧状に給水することで、所要の品質を満たす均質なCSGの製造も実現可能とした。
平成30年3月に完成
この工事は、今後、堤体上部の保護・構造コンクリートの打設、洪水吐部の天端橋梁を施工し、平成30年3月20日の完工を目指す。
なお、CSGダムは、コンクリートダムと比べ、簡易に施工ができることがメリット。施工の省力化、工期短縮、環境保全、およびコスト縮減が図れ、今後、増加が見込まれる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
安藤ハザマ プレスリリース
http://www.ad-hzm.co.jp/info/2016/pre/