エキスパンションジョイント
エキスパンションジョイントとは、地震や温度伸縮などによる変形から建築物を守るために設ける接合部分のことである。
コンクリートや鉄筋を使用した建物は、季節や昼夜の温度差による膨張や収縮などにより、壁や床にひび割れが発生する。これを防ぐため、床や壁に隙間(クリアランス)を人工的に作り、金属のカバーを取付けて構造体同士を接合する。地震による外力を分散吸収することで、建物の被害を最小限にとどめる役目もある。
エキスパンションとは「膨張」「拡大」の意味である。
以前は、建物同士を結ぶためだけの部材であり、板金工がつくっていたが、1980年代に入ると規格化され、メーカーから発売されるようになった。
多くのメーカーの製品は水平方向の荷重のみを考慮したものがほとんどであったが、1995年の阪神・淡路大震災より、鉛直方向(重力の方向)の荷重も考慮した製品が標準となった。
免震構造を採用する建物は地震時に大きく揺れるため、クリアランスが500mmほど必要となる。
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