食品プラントとは

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食品プラント

食生活や社会の変化にともない、食の簡便性や楽しさといった視点が重視されるようになりました。多くの調味料や加工食品を利用する場面が多くなり、さらに、健康志向、安全・安心志向も強くなっています。

 

食品プラントとは

加工食品や飲料などを生産するのが食品プラントです。経済産業省では、肉製品やパン、調味料などは食品製造業に、飲料やたばこなどは、飲料・たばこ・飼料製造業に分類されています。

 

 

食品プラントの特徴

 食品プラントにおいても、原料を調達して製造ラインで加工するというプロセスは他のプラントと変わりません。しかし、原材料・製品が生ものである点が他のプラントと大きく異なります。そのため、
(1) 原料の入手時期に季節性がある
(2) 生産数量・コストが原料の豊作・凶作の影響を受ける
(3) 時間の経過による劣化、消費期限がある
(4) 食べ物であり、安全性が最も重要である
という特徴があります。

 

食品プラントの安全対策

現代では加工食品が一般家庭に普及し、また惣菜や調理済みの食材も多く利用されるようになっています。食品が人の口に入る経路・経緯も多様化しているため、食品の安全性を確保することが複雑で難しい問題となってきています。
そのため、食品プラントでは、原料調達、製造、包装、保管、販売に至るまで、病原菌や異物の混入などがないように管理します。エアシャワー、手洗い、消毒などを行い、作業衣も清潔に保ちます。また、冷凍庫、冷蔵庫など原材料・仕掛品・製品の品質を維持するための保管方法、流通方法などの工夫がなされています。

 

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食品プラントの設備

食品プラントの食品加工機械には、以下のようなものがあります。
(1)製粉機械
粉砕機械は、1~20数台の機械を組み合わせて種々の材料を数メッシュから数ミクロンまで粉砕し製品化することができます。
(2)製菓・製パン機械
自動包あん機、チョコレート・キャンディー製造装置、クッキー・煎餅などの自動成形加工機、洋・和菓子やパンの生地を作る自動コントロール型ミキサーなど、成形、焼く、蒸すなどの工程において特徴のある機種が開発されています。
(3)製麺機
製麺機は、わが国で発明された最初の食品機械です。「即席めん」や「カップめん」の登場により製麺装置の大型化・システム化が進みました。
(4)肉類加工機械
畜産物の加工は、解体、脱骨、成形、肉挽き、燻煙、(煮沸、焼く、蒸す)など多種・多様な工程が必要です。生肉、ハム、ソーセージ、ハンバーグその他の製品別に各種機械が自動化・システム化されています。
(5)水産加工機械
魚肉ソーセージ生産用に魚肉採取機、遠心脱水機、肉挽機、撹拌機、成形機などの開発が進みました。蒲鉾など水産加工品の多品種化が進められています。
(6)その他
その他に、醸造用機械、牛乳加工機械、飲料加工機械、製茶用機械、豆腐製造機械、調理食品加工機械などがあります。

 

食品の消費期限と賞味期限

従来、食品衛生法に基づく食品の日付表示は、「製造年月日または加工年月日を表示すること」とされていました。しかし、平成7年4月1日から、製造年月日表示に代えて期限表示「消費期限」「賞味期限」に変更されています。
これは、食品の安全・衛生の確保のためには、製造年月日より「いつまでもつのか」という期限の情報のほうが重要になってきたためです。また、国際規格であるCodex(コーデックス:国際食品規格)との整合性を取るためです。EC諸国をはじめ多くの国では、Codexにより食品の期限表示を採用することが一般的になっています。 わが国は、食料供給熱量換算で約63%にも達する量の食品を輸入していることもあり、国際規格と共通の期限表示を採用することになりました。
なお、消費期限とは、定められた方法によって保存した場合に、腐敗・変敗その他の食品の劣化に伴う衛生上の危害が発生するおそれがないと認められる期限を示す年月日のことです。弁当、調理パン、そうざい、生菓子類、食肉、生めん類など、品質が劣化しやすく、製造後、製造日を含めておおむね5日以内に消費すべき食品につけられる表示です。
一方、賞味期限とは、定められた方法により保存した場合において、食品のすべての品質が十分保たれていると認められる期限を示す年月日のことです。製造日から賞味期限までの期間が3月を超えるものについては、「年月」で表示することも可能です。清涼飲料水、即席めん類、冷凍食品、ハム・ソーセージ、牛乳、乳製品など、消費期限表示の食品に比べ、品質が比較的劣化しにくい食品につけられる表示です。
消費期限や賞味期限は、「定められた方法により保存する」ことを前提に決められているため、保存方法を適切に表示することも義務づけられています。要冷蔵は保存温度10℃以下、要冷凍は保存温度-15℃以下となっています。

 

食品プラントの課題

食品プラントの課題
(1)交差汚染の防止
原材料・外包装・廃棄物などからの汚染を防ぐためのゾーン間のバリア設置や床の色分けなどを行います。各ゾーンを明確にして、交差汚染のないゾーニングと動線を構築します。
(2)トレーサビリティの構築
万が一、食品事故が起きた際、原料の履歴や保管状態、製造条件などの情報を迅速に突き止める事ができるようにしておくことが重要です。正しい情報を素早く伝えることで消費者の不安を最小限にとどめ、風評被害を低減することができます。
(3)省エネ化
食品製造の現場では大量の熱を消費します。燃料費の高騰や環境への配慮から、効率よく熱をつくりだし、無駄なく使うことが重要となっています。

 

食品プラントで求められる人材

食品プラントには、食品衛生管理者の配置が義務づけられていますが、働く場合の特別な資格はありません。栄養士、食品衛生責任者、調理師などの資格を持っていると有利になる場合もあります。
食品は人が直接口に入れるものですので、万が一にも事故がおきてはなりません。責任感が強く、常に食べる人の身になって商品を作るという強い意志を持つことが求められます。

 

用語解説

※食品衛生管理者
食品衛生法により、食品を製造・加工する業種に配置することを義務づけられた国家資格です。厚生労働省が管轄しています。衛生上の考慮を必要とする食品や添加物などの製造・加工において衛生管理を行います。
食品衛生管理者となることができるのは、①医師、歯科医師、薬剤師又は獣医師、②新制大学、旧制大学又は旧制専門学校において医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学又は農芸化学の課程を修めて卒業した者、③厚生労働大臣の登録を受けた食品衛生管理者の養成施設において所定の課程を修了した者などです。

 

※食品衛生責任者
食品衛生管理者の設置義務がある業種以外の飲食店営業など、食品衛生法に定められた許可営業者は、営業許可施設ごとに食品衛生責任者を選任し保健所に届け出なければなりません。食品衛生責任者養成講習を受講し、食品衛生責任者として選任されます。

 

※HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point
食品を製造する際に工程上の危害を起こす要因(ハザード:Hazard)を分析しそれを最も効率よく管理できる部分(CCP:重点管理点)を連続的に管理して安全を確保する管理手法です。
消費者の食の安全に対するニーズが高くなってきている昨今、「従来の最終製品の抜き取り検査による衛生管理システム」だけで食の安全を保つには限界があります。
一般的な検査では、ロット毎にサンプルを抜き取って管理を行うため、信頼性を高めるには、サンプル数を増やす必要があります。HACCPでは、重点志向で管理することにより、工程全般を通じて危害の発生を防止し、製品の安全性を確保します。

 

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