LNGプラントとは

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LNGプラント

LNG(Liquefied Natural Gas)とは、メタンを主成分とする液化天然ガスのことです。埋蔵量が豊富でCO2などの排出量が少ないため、石炭、石油に代わる重要なエネルギー源として世界中で需要増大が見込まれています。
特に日本では、2011年に福島原発が停止して電力不足が問題となりました。代替エネルギーとしてLNG火力発電が注目されています。

LNGプラントとは

LNGプラントのプロセスフロー例(図をクリックで拡大)

LNGプラントは、ガス田で取り出された天然ガスから不要物や環境汚染物質、水分などを除去し、冷却を行って液化する施設です。天然ガスを-162℃以下に冷却して液体にすることで、体積を気体時の約1/600とし、効率良く輸送したり貯蔵することができます。

 

 

 

 

 

LNGプラントの処理工程

LNGプラントの工程には、(1)前処理工程(2)酸性ガス除去工程(3)水分除去工程(4)重質分分離工程(5)液化工程の5つがあります。
(1) 前処理工程
ガス田から取り出されたガスから不要物を粗取りし、更に油、水を分離します。
(2) 酸性ガス除去工程
次に、硫化水素(H2S)や二酸化炭素(CO2)などの環境汚染物質をアミンと呼ばれる吸収液で吸収・除去します。
(3) 水分除去工程
不純物を除去した天然ガスから、吸着剤により水分を除去します。後の液化工程で氷が生成することを防止するためです。
(4) 重質分分離工程
液化装置に有害な微量の水銀を除去し、プロパン、ブタン、コンデンセートといった重質炭化水素を分離回収します。
(5) 液化工程
「冷蔵庫」の原理で天然ガスを-162℃以下まで冷却し液化します。この工程では、ガスを極低温まで冷やして液化するので膨大なエネルギーを消費します。このエネルギーをいかに低減するかが重要であり、そのための様々なプロセスがあります。

LNGの特徴

天然ガスは、燃焼時に酸性雨の原因となるSOx(硫黄酸化物)が発生しません。また、光化学スモッグなど大気汚染の原因とされるNOx(窒素酸化物)や地球温暖化につながるCO2(二酸化炭素)の排出量も石油や石炭と比較して少ないため、天然ガスはクリーンなエネルギーといえます。

LNGの産出国

天然ガスの輸入先(図をクリックで拡大)

石油の産出国が中東に偏っていますが、天然ガスは世界各地に広く存在しているため、供給の安定性に優れています。日本は、天然ガスを東南アジアやオーストラリアなど中東以外の地域からもバランスよく輸入しています。我が国の一次エネルギーにおける天然ガスの割合は19%となっています。
カタールは、1996年から日本向けにLNGの生産を開始し、2007年にはマレーシアを抜いて世界最大のLNG輸出国となりました。現在では、世界のLNG生産の約30%を占めています。
天然ガスの生産地は国内にもあり、 新潟県、秋田県、北海道などのガス田でも天然ガスが産出されています。これらの地域で生産された天然ガスは、パイプラインやコンテナ、ローリーによって周辺の地域へ供給されています。国内天然ガス消費量の3パーセント程度を占めています。

 

 

LNGの輸送

LNGは、LNGタンカーによって輸送されます。受入港には LNGサテライト基地が設置されており、LNGを貯蔵した後、気化を行い、都市ガスを製造します。このように、LNGを利用するためには、ガス井、パイプライン、LNGプラント、LNGタンカー、LNG受入基地、LNGサテライト基地など一連の設備が必要となります。これらを、「LNGチェーン」と呼びます。
なお、天然ガスの供給方法には、パイプラインを通じて気体のまま供給する方法と天然ガスを液化してLNGとして輸送する方法の2通りがあります。パイプラインは、ロシアから東欧や、北アフリカから南欧への天然ガス輸送に使用されています。LNGタンカーによる液化天然ガスの輸送は、中東や東南アジアから日本への輸送に使用されています。LNGは、液化プラントやLNGタンカーが必要なため高コストになりますが、産出国から遠く離れた日本では、天然ガスのほとんどをLNGとして輸入しています。

LNGプラントの技術

(1)LNGプラントの大型化
LNGの生産コストを低減する方法には、プラントの建設費を抑えることと運転費を抑えることの2つがあります。プラントを大型化すれば、生産能力の増大分より建設費の増大分は少なくなるため、スケールメリットを出すことができます。LNGプラントの規模は、2000年ごろから急速に増大しています。
(2)洋上LNGプラント
経済性が成り立ちにくい中小規模の海洋ガス田開発の手段として、液化プラントを洋上に設置する、洋上LNGプラントが注目されています。これは、船体の上に液化・貯蔵・出荷設備を搭載するものです。陸上よりも設備密度が高くなるため、安全性対策や設備保全技術がより重要になります。また、波浪による液化能力への影響や、貯蔵への影響、出荷への影響など、液化効率低下、プラント稼働率低下、寿命短縮、事故可能性についての対策が重要となっています。

LNGの需給情勢

世界のLNG 需要は、これまで日本・韓国・台湾の3カ国が中心でしたが、近年、その状況が変化しています。
アジア地域では、中国やインドなど国内エネルギー需要の急増にともない、LNG 輸入を増加させています。
欧州では、天然ガス供給の対ロシア依存度低減を目指すフランスやイタリア、東欧諸国などの国々で、LNG 輸入量の拡大や新規輸入を目指した計画を進めています。
ロシアは従来、欧州向けにパイプラインを用いて天然ガスを輸出していますが、欧州の天然ガス需要が伸び悩んでいることから、LNG 輸出による新規販路の拡大を目指しています。多くの日本企業が参入し、日本への輸入が計画されています。ウラジオストクから日本まではタンカーで1日半と非常に近いのも魅力となっています。
米国では、シェールガス開発により、天然ガスの国内供給が増加しています。

用語解説

■LPG(Liquefied Petroleum Gas)
ガス燃料には、LNGの他にLPGがあります。LPGは「液化石油ガス」の略で、石油ガスを液化してつくられます。 LPGは石油製品の副生燃料として生産されるケースも多く、石油製品の一つとして表記されることもあります。世界のガス生産の主流はLNGを含む天然ガスとなっています。

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