雨水吐き室
雨水吐き室(うすいばきしつ)とは、合流式下水道において、大雨によって増水した下水を公共の水域へ放流するための施設。
雨水吐き室の中には堰が設けられており、その堰を越えた分の下水が放流される仕組みになっている。晴天時や少量の雨の場合は、水量が堰を越えることがないため、雨水吐き室に流れ込んだ下水は全て下水処理場へと送られる。
雨水吐き室内の堰を越えた分の水は「合流式下水道越流水(CSO)」といわれる。合流式下水道越流水には下水が混ざっているため、そのまま放流すると下水内の汚濁物質もそのまま公共水域に流出し、水質汚濁を招いてしまう。
こうした水質汚濁を防ぐため、雨水吐き室に雨水スクリーンを設置する施設も多く見られる。
※雨水スクリーン…合流式下水道越流水に含まれる汚濁物質やゴミを除去する装置。