消毒施設
消毒施設とは、下水処理場や浄水場内で、水の安全性を確保するための消毒・滅菌処理を行う施設である。
下水処理場における消毒対象は、最終沈殿池を通過して活性汚泥(下水処理過程で発生する汚泥)が除去された後の水である。下水処理場の中でも最終工程を担う施設であり、上澄み部分を消毒・滅菌することで安全性が確保された下水処理水は、河川などに放流される。
主流な消毒方法には「塩素消毒」「紫外線消毒」「オゾン消毒」などがあり、どの消毒方法を用いるかによって必要な施設も異なる。
■紫外線消毒…紫外線を照射する機械の設置が必要。
■オゾン消毒…施設を設置するためのコストが最もかかる消毒方法。 オゾンを発生させるための設備(原料ガス供給装置、オゾン発生装置、冷却装置、電源装置が含まれる)、オゾンと水中の細菌・ウイルスとを反応させるための設備(酸気装置、反応槽が含まれる)、排オゾン処理設備(反応しきれなかったオゾンを排出する装置)の3種類という、大規模な設備が必要になる。また、処理施設が正常に稼動しているかを計測するためのオゾン濃度測定装置も必要である。
※酸気装置…圧縮した空気を気泡に変える装置。槽の中を攪拌する役割を持つ。