最初沈殿池
最初沈殿池とは下水処理場内に設けられた、汚水内の小さなゴミや砂を取り除くための設備である。
最初沈殿地は、下水処理場内の入り口付近(沈砂池の次)に設けられている。沈砂池を通ることで大きなゴミや砂が除去された汚水中の、小さな砂やゴミを除去する役目を持つ。
■最初沈殿池の仕組み
最初沈殿池は、水流が遅くなるように調整されている。遅い流れの中で、汚水は重力の力を借りて「水」と「砂・ゴミなど(水よりも重い、沈殿性有機物)」に分離される。分離した砂・ゴミは最初沈殿池に沈み、残りの水は次の設備である「反応タンク(ばっ気槽)」に送り込まれる。
最初沈殿池は下水処理場内に欠かせない設備だが、近年はオキシデーションディッチ法(OD法)などの普及により、設置されていない施設も存在する。
※オキシデーションディッチ法(OD法)…反応タンクを、機械式エアレーション装置(酸素を機械的に送り込み続ける装置)を備えた無終端水路(循環する水路のこと)にし、時間をかけて汚水を汚泥と水に分離させる活性汚泥法の一種。
オキシデーションディッチ法であれば、最初沈殿池で砂やゴミを取り除く手間をかけずに活性汚泥法を行うことができる。
- カテゴリ:
- プラント・工場の種類