逆浸透膜とは

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逆浸透膜

ろ過膜の一種であり、水を通過させ、イオンや塩類、有機物、ウイルスなどの溶解物を透過しない特性を持つ膜のこと。膜には0.1nm(1nm=1/10,000,000mm)という超微細な孔があり、水分子だけが透過する。英語ではReverse Osmosis Membraneで、その頭文字をとってRO膜とも呼ぶ。

真水と塩水を浸透膜(半透膜)で同じ水位で仕切る。真水の水分子と塩水の水分子と塩化ナトリウム分子は激しく動き回り容器や浸透膜に衝突している。浸透膜に衝突する水分子は浸透膜の孔を通過してそれぞれ真水側と塩水側へ移動するが、塩化ナトリウム分子は膜があるため真水側には移動できず、その結果、塩水側の水が増えて水位が上昇する。この水位差が水圧となり塩水側の浸透膜に働き、浸透膜に衝突する分子が増大し、塩水側と真水側の水分子が平衡に達する。平衡に達したときの塩水側の水位差を浸透圧という。
この浸透圧以上の圧力を加えると塩水側の水分子が真水側に移動し、この状態の浸透膜逆浸透膜(RO膜)という。水溶液中の塩化ナトリウムは塩素イオンとナトリウムイオンとして存在し、浸透膜の孔より小さいにもかかわらず通過しないのはイオンの周囲に水の分子が結合(配位結合)し見かけ上の分子の大きさが大きくなったためとされている。また、現在最も小さいとされている約20nmのピコルナウイルスは透過することができない。RO膜の加圧側は塩(溶質)の濃度が上昇し水が膜を透過できなくなるため、一般のフィルターのように加えた塩水の全量を透過させることはできない。RO膜によるろ過は膜の表面に沿って排出する塩水を流し続ける平行流ろ過(クロスフローろ過)を行う。すなわち、RO膜によるろ過は浸透圧側に必ず塩類や不純物が濃縮された水が残る。

以前より豚の膀胱の半透膜によって浸透という現象は知られていたが、1950年代、アメリカは将来の水不足を解決するため、海水を淡水化する浸透膜の研究開発に多額の国家予算を使って推し進め、1960年代に酢酸セルロース膜による逆浸透膜を実用化し、さらに進化したポリアミド重合膜という高性能合成高分子膜を開発することで海水の淡水化が促進された。日本では、1980年代に(財)造水促進センターが中心となって、より改良された逆浸透膜によって海水の淡水化技術開発を進め、中近東を始め世界各地で日本製の海水淡水化装置が稼動している。

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