建設技術者のための読書ノウハウ【Vol.2】読書をすると美人と知り合える?

更新522

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160629_pixta_19219054_M_R建設技術者は理系の人が多いだろう。そのため読書の必要性を感じていない人が多い。しかし工事をスムーズに進めるためには、読書から得る情報や、読書を通して得るスキルが欠かせない。

今回は読書と工事施工の関連を考えよう。
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登場人物
地場建設会社 昭平建設
青木建一 現場担当 25歳
今野真一 係長 30歳
武上幸一郎 工事課長 40歳
岩下厳五郎 工事部長 50歳
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読書をすると経験の幅が広がる

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岩下;建設業界で重要なことはKKDといわれている。
青木;AKBは知っていますが、KKDは知らないです。
岩下;KKDとは経験と勘と度胸の略だ。この3つがないと、良い工事施工はできないぞ。
青木;建設業は経験工学といいますからね。

岩下;経験とは、まずは実体験だ。実体験とは自分の経験したことだが、実際に自分が体験していなくても、経験として積み重ねる方法がある。
青木;えっ、自分で実際に体験していなくても経験することができるのですか。
岩下;そうだ。それを疑似体験という。疑似体験とは「見る」「聞く」「読む」ことで身につくんだ。

青木;見る、聞く、読むって具体的にどうすればよいのですか。
岩下;見るとは、多くの現場を見ることだ。自社の工事はもちろん、他社の工事についても施工方法を見学するのがよい。聞くとは、1対1で話を聞くこと、そして研修などで講師の話を聞くことだ。そして読むとは、文字通り本を読むことだ。これら3つのことを実施することで疑似体験を積むことができる。

青木;本を読むって疑似体験なのですね。
岩下;そうだ。本は作家の脳のかけらなんだ。その脳のかけらを、本を読むことで自分の脳に繋げることができる。
これからの建設工事はますます複雑になってくる。決まった図面どおり建設するのではなく、こちらから新たな発想で良い技術提案ができる会社に仕事が集まるだろう。喩えて言うと、あらかじめ決まった図形を作るジグソーパズル思考から、新たな発想で自由に作るレゴ型思考への転換と言い換えることができる。

青木;決まった形にパズルをはめ込むのがジグゾーパズル思考、自分で形を決めて自由に物作りをするのがレゴ型思考ですね。
岩下;そうだ。そのためにはますます脳を複雑な構造にする必要がある。脳の状態を複雑な構造にするための近道は、色々な著者の本を読むことだ。読書は文字のシャワーを浴び続けることになるので、ある量を超えると自分自身が文章を書くきっかけにもなるんだ。そうすると技術提案書などが容易に書くことができるようになる。

建設工事は情報処理力でなく情報編集力が大切だ

岩下;これからの時代に欠かせないのは いち早く正解を見つけ出す「情報処理力」ではなく知識と経験をもとにしてみんなが納得する方法を考え出す「情報編集力」だ。比較的変化の少ない製造業は情報処理力が必要だが、天気、発注者、協力会社、近隣住民など関係先が多く変化の多い建設業は情報編集力が欠かせない。

青木;たくさんの情報を収集して、それを編集して新たな建設物を作り出す力ですね。難しそうです。
岩下;情報編集力を身につけるためにも読書は欠かせない。書籍には答えは書いていないからね。多くの著者の本を読み、それをつなぎ合わせて編集し、自分自身の考え方を求めることができる。

青木;僕はスマホやインターネットから手っ取り早く情報を集めがちですが、それではダメですか。
岩下;スマホやインターネットの情報は検証されていないために、不確かな情報が多い。それと比べて書籍は著者以外に編集者など多くの人のチェックが入っているために検証がされているので情報の質が高いんだ。

読書をすると魅力的で素敵な人になれる

160628_pixta_8022000_M_R岩下;一流の現場代理人になるためには、まず一流の人間にならないといけないね。そうでないと、発注者、近隣住民、協力会社の方々の力を集約して一つのものを作ることはできないよ。
青木;魅力的で素敵な人になるにはどうしたらいいでしょう。
岩下;本を最低千冊くらいは読んでみる必要がある
青木;千冊ですか!?

岩下;千冊読むと、いろいろな情報が有機的に結びつき、人と話をする時でも、何を話そうか考える必要もなくなるよ。山ほどの情報を話すだけで会話がはずむので、とりあえず千冊くらいの本を読んでみよう。「最近読んだ本にこんな奥深いことが書いてあったよ」などと、世の中に起きた嬉しくて楽しい、聞いてワクワクするような話題をいつも楽しそうに話している人がいたら、その人と一緒にいることが楽しくなるだろう。そういう人の周りには、自然に人が寄って来る。魅力的な人になりたいと思うのなら、まず自分を磨くことを楽しんで、周りの人に喜んでもらえるような生き方に変えてみよう
ところで青木君は、夏目雅子さんって知ってるかい?

青木;いいえ、知りません。
武上;岩下部長、私はかろうじて知っていますよ。きれいな女優さんだったですね。残念ながら白血病でお亡くなりになりましたが。
岩下;その夏目雅子さんが作家の伊集院静さんと結婚したいと思った瞬間の話を聞いたことがあるんだ。夏目雅子さんにとって伊集院静さんは、目の前で「薔薇」という漢字をさらっと書いた、はじめての教養あるかっこいい人だったからだそうだ。
青木;薔薇の漢字を書けると、きれいな女優さんと結婚できるのですか。
岩下;そんなに簡単じゃないが、教養ある人には、素敵な女性が近づいてくるだろうね。
青木;僕、千冊読破に挑戦します!
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建設工事は変化が多く、変化への対応策を考えるためには情報を集め、それを編集する力が欠かせない。そのためには読書が有効だ。

また多くの人の力を必要とするため、人間的な魅力がないと工事をうまく進めることができない。そのためにも読書は効果的だ。

一流の施工管理技術者になるための近道として読書千冊に挑戦しよう。

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降籏 達生 ふるはた たつお

建設技術コンサルタント。ハタ コンサルタント株式会社 代表取締役。
ハタ コンサルタント株式会社 http://www.hata-web.com/
映画「黒部の太陽」に憧れて熊谷組に入社。ダム工事、トンネル工事、橋梁工事などの大型土木工事に参画。阪神淡路大震災を契機に技術コンサルタント業をはじめる。
建設技術者4万人の研修・育成、1,000件を超える現場指導を手がけ、建設業界からの信頼が厚い。
編集長をつとめるメールマガジン「がんばれ建設~建設業業績アップの秘訣~(http://www.hata-web.com/mail_magazine.html)」は、読者数12,000人を誇る、日本一の建設業向けメルマガとなっている。