積水化学工業の企業情報
2016年01月14日
積水化学工業は、「セキスイハイム」を展開している大手のハウスメーカーです。
住宅以外にも、高機能プラスチックス事業や環境・ライフライン事業、コーポレート部門などを擁しており、大手の樹脂加工メーカーとしても知られています。
社名が似ている積水ハウス株式会社とよく混同されますが、1960年に積水化学工業のハウス事業部を母体とし分社化したのが積水ハウスであり、両社はそれぞれ違う工法や販売方針で営業をしている別会社です。
積水化学工業の住宅の特徴は、工場内で行われる「ユニット工法」に特化していることです。建物を部屋毎などのユニットに分け、柱・梁・外壁・窓・断熱材・キッチンなどの設備・内壁・床・扉などを工場で作り、ほぼ完成に近い状態まで仕上げ最後に現場で接合します。この工法は、屋内での作業が主となるため部材が雨風にさらされて劣化するなどのリスクが低く、さらに工場内にある大型の機械を使って作業効率を上げ、工期を短くすることができるなどの利点があります。
工場では、使用部材のすべてをコンピューターで管理しています。さらに各検査結果も一邸ごとにデータで管理しており、メンテナンスやリフォーム時にも迅速に必要な部材を選別することができます。このように各物件をこまやかにコンピューター管理しているのが積水化学工業の特徴です。
また同社は、時代の流れを汲み、太陽光発電システムを搭載した住宅の建設にも力を入れており、そのシステムを搭載した住宅の建設数は累積16万棟を超えました。
その他の事業では、世界No.1シェアを持つ導電性微粒子や液晶用シール剤などの先進素材を提供している、高機能プラスチックス事業部の売上が国内外で好調です。
積水化学工業の年収データ
年度別 平均年収の推移
積水化学工業の平均年収は2013年度から2年連続で上昇しており、2014年度の平均年収を2010年度と比較すると、約50万円増加しています。
【参考】ハウスメーカー6社の年度別平均年収の推移
※上記の表は、年収を公表しているハウスメーカー6社の平均値です。
積水化学工業の年度別平均年収を6社のハウスメーカーと比較すると、すべての年度で平均を上回っています。2014年度は約140万円高くなっています。
年代別 平均年収の推移
積水化学工業の世代別平均年収は、いずれの世代においても全上場企業の平均を大きく上回っています。年齢が上がるにつれて差は大きくなり、最大差になる50歳の段階では約384万円に広がっています。
【参考】ハウスメーカー6社の年代別平均年収の推移
※上記の表は、年収を公表しているハウスメーカー6社の平均値です
積水化学工業の年代別平均年収を6社のハウスメーカーと比較すると、いずれの年代においても平均年収を上回っています。その差は年齢を追うごとに広がっています。
積水化学工業の売上データ
売上高推移(単位:億円)
2014年度の売上高は1兆1,127億円で前年度比0.2%増となりました。経常利益は880億円で前年度比5.6%増となり、どちらも過去最高を更新しています。当期純利益も前年度比28.7%増の530億円となりました。
参考までに積水ハウスと同じく大手のハウスメーカーである大和ハウス工業の売上高は、2兆8,107億円で前年度比4.1%増。積水ハウスは1兆9,127億万円で前年度比6.0%増でした。
国内では消費増税の影響で住宅着工や需要が落ち込みましたが、リフォーム分野や高機能プラスチックスの海外での需要が好調で売上を牽引しました。
積水化学工業では、2014年度から2016年度にかけての中期計画を掲げています。国内では、成長事業と位置付けている「リフォーム」「賃貸管理や仲介等不動産事業」海外では「タイ住宅の現地仕様化と現地開発業者連携による販路拡大」などを策定しました。最終年度はこれらの成長事業での7,600億円の売上を目指す方針です。
売上の内訳(単位:億円)
2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | |
---|---|---|---|---|---|
住宅 | 4,186 | 4,490 | 4,689 | 4,967 | 4,940 |
環境・ライフライン | 1,844 | 1,875 | 2,010 | 2,269 | 2,151 |
高機能プラスチックス | 2,751 | 2,905 | 3,257 | 3,471 | 3,657 |
その他 | 373 | 381 | 368 | 402 | 380 |
合計 | 9,154 | 9,650 | 10,324 | 11,108 | 11,127 |
住宅
- 2014年度
- 4,940億円
- 2013年度
- 4,967億円
- 2012年度
- 4,689億円
- 2011年度
- 4,490億円
- 2010年度
- 4,186億円
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環境・ライフライン
- 2014年度
- 2,151億円
- 2013年度
- 2,269億円
- 2012年度
- 2,010億円
- 2011年度
- 1,875億円
- 2010年度
- 1,844億円
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高機能プラスチックス
- 2014年度
- 3,657億円
- 2013年度
- 3,471億円
- 2012年度
- 3,257億円
- 2011年度
- 2,905億円
- 2010年度
- 2,751億円
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その他
- 2014年度
- 380億円
- 2013年度
- 402億円
- 2012年度
- 368億円
- 2011年度
- 381億円
- 2010年度
- 373億円
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合計
- 2014年度
- 11,127億円
- 2013年度
- 11,108億円
- 2012年度
- 10,324億円
- 2011年度
- 9,650億円
- 2010年度
- 9,154億円
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2014年度における各セグメントの売上高を前年度と比較すると、住宅0.5%減、環境ライフライン5.1%減、高性能プラスチックス5.2%増、その他11.2%減となりました。
積水化学工業の研究開発費率
積水化学工業
2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 |
---|---|---|---|---|
2.70% | 2.65% | 2.51% | 2.50% | 2.65% |
- 2014年度
- 2.65%
- 2013年度
- 2.50%
- 2012年度
- 2.51%
- 2011年度
- 2.65%
- 2010年度
- 2.70%
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【参考】ハウスメーカー6社の平均研究開発費率
2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 |
---|---|---|---|---|
0.75% | 0.71% | 0.68% | 0.61% | 0.62% |
- 2014年度
- 0.62%
- 2013年度
- 0.61%
- 2012年度
- 0.68%
- 2011年度
- 0.71%
- 2010年度
- 0.75%
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※上記の表は、研究開発費を公表しているハウスメーカー6社の平均値です。
積水化学工業における2010年度から2014年度にかけての研究開発費率は、ハウスメーカー6社と比較するとかなり高い水準となっています。
積水化学工業では、住宅事業以外の研究開発費率も高くなっており、水準を引き上げています。参考までに住宅事業の研究開発費率は0.99%ですが、こちらもやや高めの水準です。
2014年度の研究開発費の総額は294億5,200万円で、主な研究開発成果には下記が挙げられます。
電気自動車(EV)の大容量蓄電池と、太陽光発電(PV)システムの連携を実現
太陽光発電を行うソーラー住宅と大容量の蓄電池機能をもつ電気自動車を連携させた「グランツーユー V to Heim」の発売を開始しました。
これは、電力会社からの電力・ソーラー発電で作った電力・電気自動車に貯めた電力の3つを自動で最適利用できるシステムで、家庭用としては初の技術です。
ウレタン系の材料による初の「不燃性ポリウレタン」の開発
一般的な硬質ウレタンフォームは加熱すると一気に燃え広がりますが、「不燃性ポリウレタン」は特殊な炭化層により、酸素と可燃ガスの結びつきを遮断して瞬時に延焼を抑制する構造になっています。また軽量で型材への注入による異型生産ができるのも大きな特徴です。
今後の展開は、定形化された製品だけではなく、吹き付け用やコーキング用など建築物への用途を主にしながら、車輌・航空機・燃料電池・電気製品等の難燃・断熱・封止などさまざまな分野への展開も視野に入れています。
その他には、既存の住宅向けに太陽光発電対応への取り組みや室内置き蓄電池の導入・バスユニットの更新・高意匠タイル外壁・庇のアルミ化工法などリフォームメニューの拡充も行っています。さらに災害時の非常用飲料水として活用できる「飲料水貯溜システム」の販売も開始しました。今後も戸建住宅の水回りに関するアイテムを拡充するなど、各事業部でさまざまな研究開発が続ける予定です。
積水化学工業の経審情報
業種 | 総合評定値(P) | 業種 | 総合評定値(P) |
---|---|---|---|
土木一式 | 1372 | しゆんせつ | - |
プレストレストコンクリート | 1216 | 板金 | - |
建築一式 | 1302 | ガラス | - |
大工 | - | 塗装 | 1058 |
左官 | - | 防水 | - |
とび・土工・コンクリート | - | 内装仕上 | 1228 |
法面処理 | - | 機械器具設置 | - |
石 | - | 熱絶縁 | - |
屋根 | - | 電気通信 | - |
電気 | 1116 | 造園 | - |
管 | 1286 | さく井 | - |
タイル・れんが・ブロック | - | 建具 | - |
鋼構造物 | - | 水道施設 | 1167 |
鋼橋上部 | - | 消防施設 | - |
鉄筋 | - | 清掃施設 | - |
ほ装 | - | その他 | - |
- | - | 合計 | - |
業種
総合評定値(P)
- 土木一式
- 1372
- プレストレストコンクリート
- 1216
- 建築一式
- 1302
- 大工
- -
- 左官
- -
- とび・土工・コンクリート
- -
- 法面処理
- -
- 石
- -
- 屋根
- -
- 電気
- 1116
- 管
- 1286
- タイル・れんが・ブロック
- -
- 鋼構造物
- -
- 鋼橋上部
- -
- 鉄筋
- -
- ほ装
- -
- しゆんせつ
- -
- 板金
- -
- ガラス
- -
- 塗装
- 1058
- 防水
- -
- 内装仕上
- 1228
- 機械器具設置
- -
- 熱絶縁
- -
- 電気通信
- -
- 造園
- -
- さく井
- -
- 建具
- -
- 水道施設
- 1167
- 消防施設
- -
- 清掃施設
- -
- その他
- -
- 合計
- -
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審査基準日 平成26年3月31日
積水化学工業の基本情報
社名 | 積水化学工業株式会社(Sekisui Chemical Co., Ltd.) |
---|---|
本社 | 大阪市北区西天満2丁目4番4号 |
設立 | 1947年(昭和22年)3月3日 |
資本金 | 1,000億200万円 (2015年3月31日現在) |
従業員 | 23,886名 (2015年3月31日現在) |
平均年齢 | 43.1歳(2015年3月31日現在) |
平均勤続年数 | 17.2年(2015年3月31日現在) |
事業内容 | 住宅事業、リフォーム事業、不動産事業、住生活サービス事業、環境・ライフライン、高機能プラスチックス、その他事業 |
代表取締役社長 | 髙下貞二 |
- 社名
- 積水化学工業株式会社(Sekisui Chemical Co., Ltd.)
- 本社
- 大阪市北区西天満2丁目4番4号
- 設立
- 1947年(昭和22年)3月3日
- 資本金
- 1,000億200万円 (2015年3月31日現在)
- 従業員
- 23,886名 (2015年3月31日現在)
- 平均年齢
- 43.1歳(2015年3月31日現在)
- 平均勤続年数
- 17.2年(2015年3月31日現在)
- 事業内容
- 住宅事業、リフォーム事業、不動産事業、住生活サービス事業、環境・ライフライン、高機能プラスチックス、その他事業
- 代表取締役社長
- 髙下貞二