前田建設工業の企業情報
2017年11月27日
前田建設工業は準大手ゼネコンのひとつで、その中では4番目の売上高となっています。
土木事業に強みがあり、数々のダムやトンネル建設の実績があります。近年はインフラを公共主体に代わって運営したり、自ら再生可能エネルギー施設を建設・運営したりする「脱請負」に注力。収益基盤の拡大に取り組んでいます。
アニメ・マンガ・ゲームなどの構造物が実在した場合の工期・工費を紹介する「ファンタジー営業部」を通して、ゼネコンの魅力を伝える取組みも行っています。
前田建設工業の年収データ
年度別 平均年収の推移
※括弧内の数字は、平均年齢を表しています。
2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | |
---|---|---|---|---|---|
前田建設工業 | 740万円 | 741万円 | 777万円 | 809万円 | 860万円 |
(平均年齢) | 43.2歳 | 43.6歳 | 43.8歳 | 43.9歳 | 43.8歳 |
準大手ゼネコン13社 | 654万円 | 672万円 | 716万円 | 763万円 | 807万円 |
(平均年齢) | 44.2歳 | 44.5歳 | 44.5歳 | 44.7歳 | 44.6歳 |
前田建設工業
- 2016年度
- 860万円
- 2015年度
- 809万円
- 2014年度
- 777万円
- 2013年度
- 741万円
- 2012年度
- 740万円
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準大手ゼネコン13社
- 2016年度
- 807万円
- 2015年度
- 763万円
- 2014年度
- 716万円
- 2013年度
- 672万円
- 2012年度
- 654万円
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前田建設工業の2016年度の平均年収は860万円。2013年度から増加しており、2016年度は前年度から51万円増えました。
準大手ゼネコン13社(準大手ゼネコン15社のうち年収非公表の2社を除く)の平均年収は807万円。過去5年間はどの年度も前田建設工業の平均年収の方が高く、2016年度は前田建設工業が53万円上回りました。
前田建設工業の売上データ
売上高の推移
売上高の推移
2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | |
---|---|---|---|---|---|
前田建設工業 | 3692億円 | 3956億円 | 4054億円 | 4417億円 | 4226億円 |
準大手ゼネコン14社 | 2700億円 | 3014億円 | 3144億円 | 3473億円 | 3428億円 |
前田建設工業
- 2016年度
- 4226億円
- 2015年度
- 4417億円
- 2014年度
- 4054億円
- 2013年度
- 3956億円
- 2012年度
- 3692億円
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準大手ゼネコン14社
- 2016年度
- 3428億円
- 2015年度
- 3473億円
- 2014年度
- 3144億円
- 2013年度
- 3014億円
- 2012年度
- 2700億円
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経常利益の推移
2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | |
---|---|---|---|---|---|
前田建設工業 | △42億円 | 113億円 | 153億円 | 230億円 | 274億円 |
準大手ゼネコン14社 | △5億円 | 72億円 | 122億円 | 199億円 | 250億円 |
前田建設工業
- 2016年度
- 274億円
- 2015年度
- 230億円
- 2014年度
- 153億円
- 2013年度
- 113億円
- 2012年度
- △42億円
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準大手ゼネコン14社
- 2016年度
- 250億円
- 2015年度
- 199億円
- 2014年度
- 122億円
- 2013年度
- 72億円
- 2012年度
- △5億円
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前田建設工業の2016年度の売上高は4226億円で前年度比4.3%減となりました。営業利益は231億円で前年度比23.5%増、経常利益は274億円で前年度比19.0%増、純利益は239億円で前年度比36.8%増でした。
2012年度は労務費高騰などの影響を受け42億円の経常損失となったものの、コストダウンに注力したことで受注工事、完成工事ともに採算が改善。2016年度の売上総利益率は11.3%(2012年度比7.2ポイント増)でした。
2016~2018年度の中期経営計画「Maeda JUMP16~18」では、建設事業の利益増加やインフラ運営の拡大などに取り組んでいます。当初は2018年度に売上高4200億円、営業利益210億円を目標としていましたが、2016年度に前倒しで達成。最終年度の目標を売上高4600億円、営業利益300億円に引き上げました。
売上の内訳
2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
建築事業 | 2185億円 | 2274億円 | 2453億円 | 2530億円 | 建築事業 | 2395億円 |
土木事業 | 1093億円 | 1274億円 | 1248億円 | 1319億円 | 土木事業 | 1357億円 |
不動産事業 | 176億円 | 102億円 | 28億円 | 204億円 | 製造事業 | 371億円 |
その他の事業 | 235億円 | 304億円 | 323億円 | 362億円 | インフラ運営事業 | 84億円 |
その他の事業 | 16億円 |
建築事業
- 2016年度
- 2395億円
- 2015年度
- 2530億円
- 2014年度
- 2453億円
- 2013年度
- 2274億円
- 2012年度
- 2185億円
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土木事業
- 2016年度
- 1357億円
- 2015年度
- 1319億円
- 2014年度
- 1248億円
- 2013年度
- 1274億円
- 2012年度
- 1093億円
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不動産事業
- 2015年度
- 204億円
- 2014年度
- 28億円
- 2013年度
- 102億円
- 2012年度
- 176億円
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製造事業
- 2016年度
- 371億円
インフラ運営事業
- 2016年度
- 84億円
その他の事業
- 2016年度
- 16億円
- 2015年度
- 362億円
- 2014年度
- 323億円
- 2013年度
- 304億円
- 2012年度
- 235億円
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2016年度の売上高の内訳は、建築事業が2395億円で5.3%減、土木事業が1357億円で2.9%増、建築資材などの製造販売を行う製造事業が371億円で6.1%増、インフラを公共主体に代わって運営する「コンセッション」などを行うインフラ運営事業が84億円で557.2%増でした。
2016年度は、「レッドウッド南港ディストリビューションセンター1」(大阪府大阪市)、「(仮称)住友不動産三田一丁目ビル計画新築工事(住友不動産麻布十番ビル)」(東京都港区)、「ナカニシ新本社R&Dセンター」(栃木県鹿沼市)などが完成しました。
前田建設工業の特徴
土木事業に強み
前田建設工業は土木事業に強みがあります。2016年度は売上高4226億円のうち、土木事業が1357億円(32.1%)を占めました。中でも得意とするのは、ダムとトンネルです。
「大保脇ダム」(沖縄県国頭群大宜味村)では、現地で採取できる砂や小石にセメントと水を加えたCSG(Cemented Sand and Gravel)を国内で初めて使用。「都下到津線トンネル」(福岡県北九州市)は、隣接したトンネルとの間隔が1m程度でもトンネル間の強化が不要な超近接トンネルで、国内で初めて前田建設工業が建設しました。
海外でも事業を展開しており、「香港国際空港(土木)」「中国水口ダム」「スリランカ・アッパーコトマレ水力発電」など、アジアを中心としたインフラの整備も行っています。
「脱請負」に注力
前田建設工業は、従来の土木・建築事業のように受注を受けて工事を行うのではなく、自らが事業主体となって建設はもちろん、企画や運営を行う「脱請負」に力を入れています。
インフラを公共主体に代わって運営する「コンセッション」の取組みを拡大させており、森トラストなどとともに設立した愛知道路コンセッションは、愛知県道路公社から有料道路8路線の運営権(30年間)を1377億円で取得。2016年10月に運営を開始し、新たなパーキングエリアや、パーキングエリアに併設したリゾート施設の建設などに取り組んでいます。
「脱請負」のもう一つ柱が再生可能エネルギー。2013年には、茨城県つくば市に自ら建設した太陽光発電施設を稼働させました。
安全衛生の取り組み―度数率は0.59―
前田建設工業は、自社で起こった重大災害をテーマにしたDVDを作成し、安全教育に活用しています。現場でリーダーとなる協力会社の職長に対しても繰り返し再教育を行っており、安全衛生の意識を高めています。
2015年度の度数率※は0.59。前年度(0.97)から大きく低下しました。
※ 度数率とは、延べ労働時間100万時間当たりの労働災害による死傷者数で、災害発生の頻度を表します。
前田建設工業の経審情報
業種 | 総合評定値(P) | 業種 | 総合評定値(P) |
---|---|---|---|
土木一式 | 1927 | しゆんせつ | 1135 |
プレストレストコンクリート | 1559 | 板金 | 1134 |
建築一式 | 1928 | ガラス | 1135 |
大工 | 1199 | 塗装 | 1134 |
左官 | 1132 | 防水 | 1136 |
とび・土工・コンクリート | 1482 | 内装仕上 | 1342 |
法面処理 | 1261 | 機械器具設置 | - |
石 | 1134 | 熱絶縁 | 1133 |
屋根 | 1372 | 電気通信 | ― |
電気 | 1346 | 造園 | 1293 |
管 | 1355 | さく井 | - |
タイル・れんが・ブロック | 1198 | 建具 | 1149 |
鋼構造物 | 1383 | 水道施設 | 1481 |
鋼橋上部 | 1379 | 消防施設 | - |
鉄筋 | 1135 | 清掃施設 | 1293 |
舗装 | 1197 | とび・大工・コンクリート・解体 | 1482 |
業種
総合評定値(P)
- 土木一式
- 1927
- プレストレストコンクリート
- 1559
- 建築一式
- 1928
- 大工
- 1199
- 左官
- 1132
- とび・土工・コンクリート
- 1482
- 法面処理
- 1261
- 石
- 1134
- 屋根
- 1372
- 電気
- 1346
- 管
- 1355
- タイル・れんが・ブロック
- 1198
- 鋼構造物
- 1383
- 鋼橋上部
- 1379
- 鉄筋
- 1135
- 舗装
- 1197
- しゆんせつ
- 1135
- 板金
- 1134
- ガラス
- 1135
- 塗装
- 1134
- 防水
- 1136
- 内装仕上
- 1342
- 機械器具設置
- -
- 熱絶縁
- 1133
- 電気通信
- ―
- 造園
- 1293
- さく井
- -
- 建具
- 1149
- 水道施設
- 1481
- 消防施設
- -
- 清掃施設
- 1293
- とび・大工・コンクリート・解体
- 1482
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審査基準日 2016年3月31日
前田建設工業の基本情報
社名 | 前田建設工業株式会社(MAEDA CORPORATION) |
---|---|
本社 | 東京都千代田区富士見二丁目10番2号 |
設立 | 1946年11月6日 |
資本金 | 284億6334万9309円(2017年3月31日現在) |
上場 | 東証1部 |
従業員 | 2945人(連結4072人)(2017年3月31日現在) |
平均年齢 | 43.8歳(2017年3月31日現在) |
平均勤続年数 | 18.4年(2017年3月31日現在) |
- 社名
- 前田建設工業株式会社(MAEDA CORPORATION)
- 本社
- 東京都千代田区富士見二丁目10番2号
- 設立
- 1946年11月6日
- 資本金
- 284億6334万9309円(2017年3月31日現在)
- 上場
- 東証1部
- 従業員
- 2945人(連結4072人)(2017年3月31日現在)
- 平均年齢
- 43.8歳(2017年3月31日現在)
- 平均勤続年数
- 18.4年(2017年3月31日現在)
主な工事実績
福岡ドーム
- 竣工年月
- 1993年3月
- 場所
- 福岡県福岡市
東京湾横断道路・海ほたる
- 竣工年月
- 1994年5月
- 場所
- 千葉県木更津市
天王州セントラルタワー
- 竣工年月
- 1994年3月
- 場所
- 東京都品川区
マレーシアバタンアイダム
- 竣工年月
- 1985年4月
- 場所
- マレーシア
- 発注者
- サラワク電力供給後者
ベトナムダーミーダム
- 竣工年月
- 2000年10月
- 場所
- ベトナム
- 発注者
- ベトナム電力省
その他の施工実績(一例)
- 酒々井プレミアム・アウトレット
- 徳島県立中央病院
- ホテル京阪 ユニバーサルシティ
- 伊丹水門
- 千葉市動物公園
- カンボジア国道6A号線
- 香港地下鉄ライキン駅 など