1968年、霞ヶ関ビルが完成するや、続々と建設されていった高層ビルの数々。その寿命が今、一斉に切れようとしています。

日本の高層ビル・マンションの寿命は、欧米のそれと比べて遙かに短く、平均して40年と言われています。国内の高層ビルの中で、築30年を越えた建物は約8000棟にものぼるとされ、ここ数年で、ゼネコン各社が新しい解体の手法を競い合うようになりました。

その一方で、建物を取り壊すのではなく、補修・整備して使い続けようとするオーナーも増加。不況による立て替え費用の捻出が困難を極める、という経済理由に加え、先進国としてハイペースでスクラップ&ビルドを行うことが、環境保全の観点に反するため、認められにくくなっているからです。

外装などのビル設備のメンテナンスが進められる中、注目を集めているのが、ビル寿命のちょうど半分の20年が節目とされる、空調設備・配管の補修・入れ替えです。空調や水回りは不動産価値にも大きく影響するもの。ですから、以前から定期的なニーズはありました。それに加えて、最近では、スマートグリッドやヒートポンプ給湯器、LED電球といった省エネ・省コスト関連商品の開発が進んだことで、工事費用の一部を国が負担するケースが増えました。これにより、一気に工事案件が増加しています。

以前はゼネコンにオーダーが行っていたものですが、近年では、工事コストの抑制を重視するビルオーナーが、メーカー側に直接発注をすることが多くなりました。企画~設置・補修工事までを一貫して行うことのできるメーカーは、オーナーにとって窓口を一本化できるため好まれる傾向にあるだけでなく、電気使用量や熱効率のレポートを元にした“省エネコンサルティング”という新たなサービスで業績を伸ばしています。

メーカー各社は、これまで商品の開発と生産だけを担うのが当たり前でした。しかし、こうした背景から、設置までを自社で行うための専門部隊として、工事部を新設する企業が増加しています。

加えて、平成18年の建設業法第26条改正で、各現場に最低1人の主任技術者(工事総額3000万円以上の案件については監理技術者)の常駐が義務化され、メーカー各社では正社員の技術者採用が加速。

工事件数も軒並み増加していますから、『施工管理』『第1・第2・第3種電気主任技術者』『エネルギー管理士』『一級管工事施工管理技士』などの資格をお持ちの方はぜひ求人をチェックしてみて下さい。実務経験がない場合も、資格さえあればチャレンジ可能です。

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国内で高層ビルや大規模施設の建造が相次いだのは20年前までのこと。今後は当面の間、取り壊される一部のビルを除き、メンテナンスの需要が高まると言われています。不況と言われる中、当面の需要が見込まれるメンテナンス分野。『施工管理』『電気主任技術者』『管工事施工管理技士』『エネルギー管理士』の有資格者は、今後いっそう必要とされるシーンが多くなりそうです。