大成建設株式会社は、環境シミュレーションから得られた風、熱、光、音の挙動や分布などの環境情報を可視化する機能を、同社が開発した「T-BIMビューア」に追加。
環境性能の確認、評価が必要な建設プロジェクトなどで、顧客や設計者、施工者間の情報共有ツールとして活用していく予定だ。
「T-BIMビューア」は、クラウド上に配置した高性能画像処理プロセッサーから画面情報をビューアに転送。
膨大なBIMデータを携帯することなく、パソコンやタブレット等の情報端末で簡単に利用できる。例えば、建築物などの3次元モデル内を自由に移動しながら設計案を確認するなど客先や作業現場で活用してきた。
しかし近年、環境性能もビジュアル的に確認、評価することの要望が増加。その背景には、快適な居住性能、健康増進への配慮や省エネ意識の高まりがあるという。
そこで今回、新たに環境シミュレーション結果から得られた環境情報を、バーチャルリアリティシステム上で可視化できる機能を追加。
目に見えない風の流れや温度分布などの環境情報を建築物と同時に可視化することで、空間デザインや環境性能などの把握が容易になった。
クラウドを活用し、データ量の多い環境シミュレーション結果も、情報端末の性能にかかわらず可視化。
BIMデータと環境シミュレーションデータを、バーチャルリアリティシステム上で同時に可視化するため、建築空間を自由に移動しながら風、熱、光、音それぞれの視点で状態を把握することが可能。
従来、それぞれの専用ソフトで計算され別々に可視化されてきた環境シミュレーションデータも、バーチャルリアリティシステム上で一元化され、建物での光と熱の相互影響の把握や環境性能などを詳細かつ総合的に可視化できる。
▼外部リンク
大成建設株式会社 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/