日立造船は4日、同社の開発したフラップゲート式陸閘(りくこう)が、一般社団法人国土技術研究センターの「第18回 国土技術開発賞 優秀賞」を獲得したと発表した。
同賞は建設産業の優れた新技術を国土交通大臣が表彰するもので、技術開発の効果や汎用性、新規性などが評価の対象だ。今回は国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所との共同受賞となり、日立造船としては2014年、鹿島建設と共同での最優秀賞以来2年ぶりの受賞となった。
日立造船では、今回受賞の対象となったフラップゲート式陸閘を「neo RiSe(R)」の製品名で展開している。neo RiSe(R)の特徴は無動力・人為操作なしで開口部閉塞を行える点にあり、緊急時における確実な作動と安全の確保を両立。突発的な地震による津波に対してもごく短時間で水門ゲート操作を完了することが可能だ。
また補助的な役割の手動起伏装置によって万が一の津波・高潮襲来前に動作点検や起立操作を行えることや、制御・動力装置を簡略にしたシンプルな構成による信頼性と維持管理性の高さもポイント。設置における多様な状況を想定し、外観に配慮した「neo RiSe-A」や増設作業が簡単な「neo RiSe-L」など、製品ラインナップも万全だ。
日立造船によれば、neo RiSe(R)関連製品は過去に国土交通省四国地方整備局や、複数の民間企業に対する納入実績があるとのこと。同社では今回の受賞を踏まえ、関連技術のさらなる普及に努めるとともに、安心かつ安全な防災社会の実現に寄与していく考えだ。
(画像はプレスリリースより)
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