富士経済は7月19日、「2016年版 次世代インフラ維持管理技術・システム関連市場の現状と将来展望」を発表した。
インフラ維持管理で活用される「画像処理・カメラ機器/システム」、「センシング機器/システム」、「ロボット機器/システム」、「現場支援ツール機器/システム」、「データ管理・マネジメント支援システム」の5つの技術領域について市場の現状を調査し、将来の展望を分析したもの。
レポートによると、道路関連では「画像処理・カメラ機器/システム」の需要が高まる見通しだ。「データ管理・マネジメント支援システム」も予兆診断サービスとして、2025年度以降に需要が増加すると期待される。
鉄道関連では少子高齢化で運賃収入の先細りが予想されるなか、維持管理業務に携わる人員の確保と、業務の質の保持が課題となっており、「画像処理・カメラ機器/システム」の利用が増えるとみられる。
また橋梁などの老朽化が進み、常時モニタリングが必要になるため、「センシング機器/システム」の必要性も増す見通しだ。
空港関連では「センシング機器/システム」、「画像処理・カメラ機器・システム」が滑走路面の亀裂の把握などに活用されると予想される。滑走路面のクラック検知などでは「ロボット機器・システム」を用いることで、作業の効率化が期待できそうだ。
港湾関連は施設規模が大きいため、無人航空機を利用した広域測量の維持管理サービスや、水中構造物の維持管理で水中カメラを利用した劣化診断サービスなどの需要が高まりそうだ。
治水関連では昨年はダム、河川、砂防施設の調査で「画像処理・カメラ機器/システム」と「センシング機器/システム」の需要が高かったが、今後は山間部や目視での確認が難しいか所ににも対応する「ロボット機器/システム」の利用が増えると予想される。
生活インフラ関連では、上水道管路や都市ガスなど、管内の目視やカメラ検査の難しいインフラに関して、地上から水漏れやガス漏れを検知する「センシング機器/システム」、「ロボット機器/システム」の利用率が高まる見込みだ。
▼外部リンク
株式会社富士経済のプレスリリース
http://release.nikkei.co.jp/detail
株式会社富士経済のホームページ
https://www.fuji-keizai.co.jp/