解体作業を短期化に貢献!引き切り用ワイヤーソー
大林組は7月8日、コンセックと共同でコンクリート壁や床板を切断するワイヤーソー装置「ディープノンループカッター」を開発したと発表した。
土木工事や建築リニューアル工事では、昼夜を問わずコンクリート構造物の解体作業が発生する。これまで解体作業にはハンドブレーカが用いられてきたが、騒音や振動の発生するため都市部での施工には適さない。
裏面アクセス、パイロット孔不要で使いやすい
そこで近年は、低騒音で打撃による振動のないワイヤーソー工法やウォールソー工法、連続コア工法などを採用するケースが増えている。
なかでも、ダイヤモンドワイヤーを巻き付けて切断する引き切りワイヤーソー工法は、一度に大断面を切断でき、短期間で施工が完了するといったメリットがある。
しかし、構造物にダイヤモンドワイヤーを巻き付けるためのスペースが必要となるため、構造物の裏面にワイヤーが巻きつけられない箇所では、対象物にパイロット孔を空けるなどの作業が必要だ。
この場合はダイヤモンドワイヤーを押し付けてて切断する押し切り工法が適用されるが、引き切り工法に比べると、切断能率が低下するといった課題があった。
そこで大林組とコンセックは、切断箇所への設置が簡単で、パイロット孔を空けるなどの事前準備が不要なディープノンループカッターを開発した。
狭い部分でも施工可能、事前の準備が不要なのに切断精度にすぐれるディープノンループカッターの誕生で、省力化や工期の短縮を実現するとともに、工事に伴う騒音や振動の低減が期待できる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社大林組のプレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/