安藤ハザマは6月30日、TAOS研究所との共同開発による疲労評価システム「バイタルアイ(Vital Eye)」を発表した。建設作業員のメンタル面における健康管理の重要性が昨今重要視されるなか、客観的なデータを基にした身体的・精神的疲労の「見える化」を実現するシステムだ。
「バイタルアイ(Vital Eye)」はヘッドバンド型のウェアラブルセンサ、ならびにヘルメットに装着する計測デバイスで構成されるシステム。
システムは機器を装着している作業員の体温と、心臓の拍動に伴う血管の血流の変化(脈波)をリアルタイムで測定するとともに、環境温度・湿度に基づく暑さ指数(WBGT)を用いて作業環境のデータを取得する。
これらデータは随時クラウドへ自動で転送され、各種解析によって脈波をはじめとするバイタルデータを評価するとともに、自律神経バランスの乱れを分析。作業員に身体的・精神的疲労が見られないかを定量的にチェックするとともに、作業員本人や現場管理者に対する警告にもつなげることが可能だ。
安藤ハザマによると建設現場では近年、作業員における生活習慣病の増加や高齢化、メンタル面の不調による離職者の増加などをうけ、作業員を心身ともに管理していく手法のニーズが高まりつつあるという。
こうした状況をうけ同社では、2015年度より「バイタルアイ(Vital Eye)」を複数の現場で実証的に導入、有効性を確認してきた経緯がある。同社は引き続き同システムの現場運用を重ね、評価の質を高めることで安全衛生管理の水準を引き上げ、心身ともに健康的な現場環境の実現をはかる考えだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
安藤ハザマによる発表
http://www.ad-hzm.co.jp/info/2016/pre/20160630.html