異常を感知し、破片のかみこみを防ぐフィルター付き軸受
NTNは6月24日、建設機械の早期異常検知機能が付いた「円すいころ軸受」を開発したと発表した。
「円すいころ軸受」は、建設機械の運転中に軸受に剥離が発生した際に、早期に察知するフィルターが付いている。
軸受の静止輪となる外輪にフィルタシールを設け、はく離した破片が軸受の外へ飛び散るのを防止すると同時に、フィルタシールに取り付けた破損検知センサによって、はく離片のみを早期に検知する。フィルタシールは、既存の円すいころ軸受に取り付けることも可能だ。
軸受けの剥離をいち早く察知
軸受に剥離が生じると異常回転を起こし、周辺部品の破損を起こしやすい。また、はく離した破片をギアがかみこんで破損することも多い。
このため軸受にはく離が発生した場合は、すぐに運転を停止して軸受けを交換することが重要だ。しかし機械の振動や操作音が邪魔になって、運転中に異常を検知するのは難しい。
その一方で、機械のライフ・サイクル・コストを低減させるためには、軸受を交換する周期をできる限り長くする必要がある。しかし交換周期が長くなるほど軸受の破損リスクが高くなるため、リスクを回避するために軸受交換周期を必要以上に短くしなければならないのが現状だ。
「円すいころ軸受」の開発によって、軸受に生じたはく離を早期に検知できると同時に、軸受け交換周期を伸ばせるため、機械のライフ・サイクル・コストが低減できる。
(画像はプレスリリースより)
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NTN株式会社のプレスリリース
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