帝国データバンクは、6月27日、主要上場建設会社の2015年度の決算短信から、単体ベースの受注高とその官民比率、および連結ベースの売上高等について調査した結果を発表した。
主要上場建設会社60社のうち、個別受注高の判明している50社の2015年度の受注高は、13兆1,610億2,400万円で、前年度比4.5%減となった。公共投資の減少に伴い、5年ぶりに減少へ転じたとされる。
受注高の伸び率で第1位となったのは、「東洋建設」。旺盛な民間受注や、東南アジアなどの大型案件を伸ばし、前年度比27.7%増となった。一方、減少率が前年度比52.7%減と、最も大きかったのは「金下建設」。競合の激化を受けた結果だという。
また、官公庁工事の受注高は、2兆8,069億3,200万円で、前年度比18.3%減。官公庁受注高の増減率トップは、前年度比57.6%増の「ナカノフドー建設」だ。
売上高(連結)合計は、16兆3,441億9,100万円で、前年度比4.6%増。増収企業数は全体の70%超にあたる44社、減収企業数は16社となった。
売上規模の大きい「スーパーゼネコン」の受注高は、前年度比1.7%の減少。特に官公庁受注が19.1%減となった一方、民間受注は8.7%増となり、受注全体の減少を抑えた。
なお、上場ゼネコンの業績動向は、中堅以下のゼネコンおよび下請けの建設業者の先行データともいわれていることから、今後の企業業績にも目が離せない。
(画像はプレスリリースより)
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帝国データバンク プレスリリース
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