安藤ハザマは、コンクリート運搬・施工時間の管理・集計システムを開発。土木工事の現場で運用を開始した。
新システムは、タブレットやICカードを利用し、コンクリートの運搬・施工時間をスピーディーに集計し帳票化する。
あえてインターネット回線を経由せずICカードに直接記録するコンパクトなシステム構成は、コスト低減が可能だという。
構造物の建設工事において、コンクリートの品質管理は非常に重要だ。そのためコンクリートの練混ぜから荷卸しおよび打ち終わりまでにかかる時間は、日本工業規格などの各種の規格・基準書等に準拠させ、厳密に管理。工事現場では、管理台帳を作成し運用している。
ゼネコン各社やシステム開発会社が、省力化に向け開発した既存のシステムは、サーバー利用型が中心で導入・運用コストが割高となる課題があった。
運搬・施工時間が規格・基準書の許容値内か、容易に確認できる。各工程で時間超過したコンクリートは打設前に排除可能で、品質管理が確実になる。
入力情報は自動で集計・帳票化し、業務は省力化が可能。品質管理者はこの帳票を、どこでも確認できるため、作業効率も改善する。
生コン車1台に情報記録用のICカード1枚を使用。安価なFelicaは繰り返し使用が可能。
ICカードへの読み書きは、タブレットに搭載のNFCリーダライタを利用するため、専用の外付けリーダライタ機は不要。
このようにシステム構成をコンパクトにしたことで、導入および運用にかかるコストも低減できた。
同社が施工中のトンネル工事および橋梁下部工事に新システムを適用したところ、タブレットの操作の容易性、入力情報の正確性を確認できた。
また、コンクリートの品質管理では、コンクリート標準示方書の基準を満たし、練混ぜから打ち終わりまでの時間の最大値がトンネル工事では85分(基準値2時間以内)、橋梁下部工事では82分(基準値2時間以内)に短縮できた。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
安藤ハザマ プレスリリース
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