熊谷組は5月31日、熊谷組が参画する藻類産業創成コンソーシアムが、福島県の土着藻類による燃料生産実証事業を開始したと発表した。
シェールガスやメタンハイドレートなど、枯渇する化石燃料資源に頼らず、再生可能エネルギーの利用が求められている。
再生可能エネルギーにはさまざまなものがあるが、バイオマスを活用するための研究が進められている。藻類産業創成コンソーシアムはバイオマスのなかでも、オイル蓄積能が極めて高く、CO2の排出の大幅削減が期待さきる藻類に着目し、重要な次世代再生可能エネルギーとして、活用や開発にとりくんできた。
藻類産業創成コンソーシアムは、2013年に、福島県震災復興事業の一つである「福島県再生可能エネルギー次世代技術開発事業」を受託し、南相馬市に実証実験施設「藻類バイオマス生産開発拠点」を設置。土着藻類の大量培養から燃料化までの一連の流れを実証しながら、課題解決に取り組んでいる。
今回新たにスタートさせた実証事業では、これまでの約3年間で得られたノウハウや設備を活用し、藻類燃料単価の削減を目指す。
具体的には排熱・排ガス(CO2)、下水を利用して土着藻類バイオマスを大量に生産し、脱水、濃縮・抽出プロセスの効率化や、抽出後の残渣の再資源化につて検討していく計画だ。
藻類産業創成コンソーシアムの会員は熊谷組、相双環境整備センター、藻バイオテクノロジーズ、高砂熱学工業、筑波大学、富士通システムズ・ウエスト、ヴェオリア・ジェネッツ、三菱化工機の8社。
実証事業では筑波大学の渡邉信教授と、高砂熱学工業の高橋惇プロジェクトリーダのもと8社が連携し、各社の強みを生かしながら課題に取り組んでいく。
▼外部リンク
株式会社熊谷組のプレスリリース
http://www.kumagaigumi.co.jp/press.html