日本ユニシスとチャレナジーは5月30日、台風発電システムの実用化に向け、共同事業を開始すると発表した。
今後は台風や、爆弾低気圧と呼ばれる強風環境下においても発電可能な「次世代風力発電サービス」の開発・実用化に向けて連携していく。
具体的には8月7日から沖縄県南城市において、過酷な風況下でも安定的に電力が供給できるよう、実用化に向けた実証実験をスタートさせる。
両社が開発に着手する「次世代風力発電サービス」は、世界初となるチャレナジーの「垂直軸型マグナス式風力発電機」と、日本ユニシスのエネルギー管理システム 「Enabilityシリーズ」および「IoTビジネスプラットフォーム」を統合し、発電から発電機の遠隔監視までをワンストップ・サービスとして提供するもの。
「垂直軸型マグナス式風力発電機」は、マグナス効果に着目した風力発電機で、通常の発電機とは異なりプロペラがなく、地面から垂直に立てた円筒の棒を回転させて発電する画期的な仕組みを採用している。特に台風などの強風環境に適しているのが特徴である。
従来のプロペラ式風力発電機は、風向きや落雷によって発電能力が低下しやすく、またプロペラ部の落下など事故が多数発生していることから、政府は3年ごとの定期検査を義務化する方針を固めている。
ただしIoTによる常時監視・予兆把握技術が導入されている場合には、検査期間時期の延伸などのインセンティブ措置も検討しているため、事故が少なくIoT技術による遠隔監視が可能な「次世代風力発電サービス」の将来性が期待される。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日本ユニシス株式会社、株式会社チャレナジーのプレスリリース
http://www.unisys.co.jp/news.html