効率的に除去土壌を改質
大林組は5月18日、福島第一原子力発電所の事故によって放射性物質に汚染された土壌の土質改良が短時間で行える、「サラサクリーン」を開発したと発表した。
現在、放射性物質の除染作業が進められているが、除染作業で回収した除去土壌は、最終処分が行われるまでの間、中間貯蔵施設に保管される。大量の土壌を保管するためには、容量を減らさなければならず、ふるいにかけるなどの方法で除去土壌に含まれている草木や根などの可燃物と、土壌を分別する必要がある。
水との反応が早く、少量で大量の土壌を改質
農地や森林などから回収した除去土壌は、粘性が高く団粒化しやすい性質をもっており、柔らかい泥の状態になっている。
このため、ふるいを行う前に土壌に含まれる水分を取り除き、砂状に改質するが、生石灰などを加えてかき混ぜる従来の方法では、生石灰と水分の反応に時間がかかり、改質が完了するまで除去土壌を仮置きするスペースが必要となる。
今回開発された「サラサクリーン」は、短時間かつ少量で泥状の土を砂状に改質する速効性土質改良材である。
短時間で水分と反応するため、土壌を仮置きするスペースも不要。少量を添加しかき混ぜるだけで改質が完了するので、大量の除去土壌を効率的に分別できる。
(画像はプレスリリースより)
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株式会社大林組のプレスリリース
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