国土交通省は13日、「港湾の技術開発にかかる行動計画」をまとめ、同省のWebページ上で公開した。同計画は今年4月に策定が完了しており、今後7カ年における、港湾分野の技術開発における重点的な開発分野が示されたものとなる。
「港湾の技術開発にかかる行動計画」では、昨今の平成28年熊本地震でも支援物資の拠点として活躍するなど、港湾の災害時における役割も踏まえた「国民の安全・安心の確保のための技術」を1つ目の重点技術開発分野として設定。
その他「産業の国際競争力と国民生活を支えるための技術」をはじめ、「良好な港湾環境の形成及び活力ある美しい港湾空間の創造と適正な管理のための技術」まで、計5項目にわたる重点技術開発分野が提示されている。
また行動計画の推進にあたって同省が軸としているのが、「港湾技術パイロット事業」ならびに「港湾工事における i-Construction」の2つ。
うち「港湾技術パイロット事業」では、港湾事業の効率化や生産性向上、低コスト化などに寄与することや、技術の成立性が確認されていること、また港湾整備で活用が進んでいないことを前提に、新たに開発された技術の現場導入を促進。港湾事業におけるライフサイクルコストの低減や、生産性の向上等をうながす構えだ。
一方の「港湾工事における i-Construction」に関しては、3次元測量や施工箇所の可視化、3次元データを活用した電子検査やブロック沈下管理におけるドローンの導入など、測量から施工、維持管理に至るまでの各過程におけるICT技術の活用を推進。現場の生産性を向上させることで、来るべき人口減少時代をも見据えた労働力不足の解消に取り組むとしている。
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▼外部リンク
国土交通省 報道発表資料
http://www.mlit.go.jp/report/press/
港湾の技術開発にかかる行動計画(PDF)
http://www.mlit.go.jp/common/001131258.pdf