国土交通省は4月28日、「建設業活動実態調査(平成27年調査)」の結果を公表した。大手建設業者53社を対象に、企業活動の実態を調査したもの。
調査によると大手建設業者による国内売上高の総額は、前年比7.0%増の14兆526億円。4年連続で増加傾向を維持している。常時従業者数は、3.3%増の16万4,637人。8年ぶりに増加へと転じた。
また外国人社員を受け入れている企業は36社で、外国人労働者の総数は434人だった。国籍別にみると、最も多いのが中華人民共和国の142人。次いでフィリピン共和国の67人、大韓民国の59人となっている。
子会社、関連会社を除く多角化事業の状況をみると、本業の土木建築工事が、前年比11.8%増の10兆8,559億円。設備工事業が4.5%減の2兆7,015億円だった。
建設工事以外の売り上げは、建設関連業が19.0%減の1,159億円、不動産業、設備機器の製造・販売等のその他の事業が14.2%減の
3,793億円となっている。
海外建設事業の契約金額は、2.6%増の2兆110億円。5年連続で増加となった。今後も海外建設事業を拡大させていくと回答したのは、3
8社。2014年調査時の34社から4社増加している。
一方、海外建設事業で解決しなければならないと考えている事項として、最も多かったのが「現地での労務管理・教育」。また、今後の重点項目として最も多かったのは、「情報収集・調査・コミュニケーション能力」だった。
「受注高の多い国と地域」と「受注高を伸ばしたい国と地域」は、いずれも東南及び東アジアが上位を占めており、アジア地域への関心の高さがうかがえる。
(画像は、国土交通省のホームページより)
▼外部リンク
国土交通省の報道発表資料
http://www.mlit.go.jp/common.pdf