東急建設、鉄粉を用いた汚染土の浄化技術を開発

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東急建設、鉄粉を用いた汚染土の浄化技術を開発

2016年04月09日 01:00

低コスト、高効率の浄化技術

東急建設は4月6日、特殊鉄粉を用いて汚染土を効率よく浄化する技術を開発したと発表した。これまでよりも低コストで、汚染土の処理が行える。

新たに開発したのは、自然由来の重金属汚染土の浄化技術。これまでの分級・洗浄技術に、鉄粉吸着処理及び洗浄水のpH調整を組み合わせて浄化する。

従来の技術では汚染土・廃棄物として処分していた土の細粒分を、特殊鉄粉で洗浄、吸着することで、汚染土・廃棄物を減らすとともに、処分費用が削減できるのが特徴だ。

処理設備もこれまで使っていた設備に、鉄粉を吸着させる設備を追加するだけのシンプルな方式を採用。通常の汚染土壌処理施設はもちろんのこと、シールドトンネルや山岳トンネル工事の現場処理プラントでも使用できる。

1~2割のコスト削減を実現

パイロット試験では、細粒分が95%以上でヒ素の溶出量が環境基準値を超過した泥岩を使用。分析結果から、ヒ素が環境基準値の6~7倍の土壌を環境基準値まで低下できることを確認した。

特殊鉄粉の添加量は、実工事で管理しやすい5~10%使用し、鉄粉回収率は97%以上だった。更に繰り返し使用した鉄粉でもヒ素の吸着力が低下しないことも確認できた。鉄粉を繰り返し使えるので、浄化コスト削減につながる。

細粒分の浄化を見込んだ汚染土の処理コストを試算したところ、トンネル工事などで発生する汚染土壌・汚染汚泥処理で、従来の分級洗浄処理に比べて1~2割程度のコスト低減ができることがわかった。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

東急建設株式会社のプレスリリース
http://www.tokyu-cnst.co.jp/topics.html

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