天然由来の成分で安全かつ短期間で効果的に
大成建設株式会社は、ビールの主原料でもあるホップの成分により、汚染地下水を浄化する技術を新たに開発。短期間に地下水の浄化を可能にした。
近年、有機溶剤よる地下水汚染が懸念されている。これを浄化するには、地下水に微生物活性剤を注入し、脱塩素細菌を活性化するのが一般的だ。
しかし、これには数年単位の期間が掛かり、コスト面やその間の土地利用の制限など課題も多い。
同社は、これを解決するために、脱塩素細菌の活性化を早める研究に取り組み、「ホップ成分」を含む微生物活性剤が、従来よりも短期間で浄化できることに着目。実証試験では、事前評価と同等の効果を地下水汚染地域で確認した。
同技術の特長
第一に、「ホップ成分」は浄化に関わる細菌を優先して活性化。浄化を促進する反面、無関係な細菌の増殖は抑制する。
第二に、無関係な細菌の増殖を抑制したことで、その分の微生物活性剤が不要になり、全体の使用量も削減。
第三に、使用する「ホップ成分」は天然由来の食品成分であり、生態系に対して安全・安心に使用できる。
同社は、土壌を掘り起こさずにすむ技術の1つとして、同技術を汚染地下水浄化に広く活用していく予定だという。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設株式会社 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/