高圧水素用ステンレス鋼「HRX19」
新日鐵住金株式会社と、そのグループ企業が開発した高強度オーステナイト系ステンレス鋼のHRX19が、世界初の機械式継手にかわる施工法として注目され、東京ガスの「浦和水素ステーション」および「千住水素ステーション」に採用された。
HRX19は、同社が素材から最終製品まで一貫した品質保証体制のもとで製造している。
なお、この画期的な設備設計・建設工事は、東京ガスケミカル株式会社が担当した。
HRX19の特長
HRX19には、耐水素脆性、高強度材料、溶接施工性の3つの特長があり、水素ステーション建設において、鋼材重量の削減、保全性・安全性向上などに効果的な鋼材だ。
特に溶接しても母材と同等の強度、耐水素脆性を持ち、通常は、多くの機械式継手が用いられる水素ステーションにおいて、溶接施工が可能になれば継手を大幅に削減できる。
今回導入した2つの水素ステーションでは、機械式継手を一部削減し、溶接施工を初めて採用。漏えいリスク低減を実現している。
今後も、設備を縮小し建設面積を低減できることや、溶接施工を効率化し機械式継手方式より鋼材重量を削減すること。また、溶接箇所数をステーション全体の半分以上に増やし、さらなる漏えいリスクを低減することに、さらなる期待がかかるという。
新日鉄住金グループは、これからも水素社会の実現に向けて、より安全で魅力的な材料を開発・提案し続ける予定だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日本製鉄株式会社(旧:新日鐵住金株式会社) プレスリリース
https://www.nipponsteel.com/common/secure/news/20160325_200.pdf