今月23日に千代田化工建設は、グループ会社の千代田シンガポール社が米国のフリーポートマクモラン社のインドネシア子会社であるフリーポートインドネシア社から、銅製錬プロジェクトの設計・調達に関連するオフショア業務を受注した。
フリーポートインドネシア社は、インドネシア・パプア州にあるグラスベルグ鉱山を操業している。このグラスベルグ鉱山は、世界最大の金鉱山で世界三位の銅鉱山である。2006年当初、銅の生産高は610,800トンであったが、現在は推計、年生産200万トンを誇るまでになった。
同社は、1990年代からインドネシアで、LNGや金属加工などのプラント事業を立ち上げており、1998年には、年間製錬量約20万トン規模の、インドネシアで初めての銅製錬プラントを立ち上げた。今回の受注は、これまで積み上げてきた実績をかわれてのことである。
契約内容は、フリーポートインドネシア社が所有するグラスベルグ鉱山から産出される銅鉱石から電気銅を製造するための製錬設備一式(付帯設備を含む)の設計、それに付随した調達業務の遂行。
施工地は、近年ジャカルタ周辺地区からの企業移転先として注目されている、東ジャワ州の工業団地グレシック地区となる。契約金額は、約1000億円規模。
インドネシアは、石油や天然ガスを始めとし石炭は世界第2位、埋蔵量では、地熱は世界全体の4割を占めるほどで、非常に資源の豊かな国。そして、日本と同じ島国でもある。しかし、資源が豊かであるがゆえに工業化が遅れた。
日本企業は、アセアンで同国を一番の投資の対象として注力している。同社の代表取締役 澁谷省吾社長は、昨年4月に立てた中期経営計画に沿い、総合エンジニアリング会社として、海外への投資にも積極的に取組む構えだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
千代田化工建設株式会社 プレスリリース
https://www.chiyodacorp.com/media/file/pressrelease/2016/160323.pdf