株式会社フジタは3月18日、「FHブラシシール」を早川ゴム株式会社と共同で開発したと発表した。FHブラシシールは、液性ゴムを主とし2液反応型弾性シール材をテールブラシに充填するという構造になっている。
シールド工事においてシールド機内への地下水や裏込材の流入については、シールド後端部に装備されるテールブラシで防止することができる。
テールブラシの止水は本体の構造と、パテグリス(ペースト状のパテ)により行われる。そのためシールド掘進時の止水性を維持するために、テールブラシの追従性とパテグリスの地山流出防止が重要となる。
しかしシールド工事においては、急曲線施工時のテール部隙間が変位することによって、止水性が低下しやすくなる。そのため裏込材がシールド機内へ逆流することになり、流出したパテグリスに代わって内部に裏込材が入り込みブラシ内部で固化が起きる。その結果、漏水も多くなってしまい出水事故やテールブラシの交換といったトラブルの原因となる。
液状ゴムがテールブラシと一体化することにより、弾性ゴムの伸縮性と耐久性を活かすことができ、曲線施工や高水圧の施工条件においても高い追従性と遮水性を発揮する。
これによってシールド掘進時にテールブラシの止水性能が格段に向上する。またテールブラシの内部にある裏込材の影響によって、可動範囲が低下してしまい、ひび割れなど不具合が発生するといった問題も解消することが可能だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社フジタ
http://www.fujita.co.jp
プレスリリース(日経プレスリリース)
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=409867