株式会社熊谷組は3月10日、大建工業株式会社、野原産業株式会社と共同で高い床衝撃音遮断性能を持ち転倒時衝撃力が小さい2種類のグラスウール支持方法による乾式浮床ベースケアを開発したと発表した。
首都圏・九州圏において共同住宅は、乾式二重床で設計されることが圧倒的に多い。しかし横浜や川崎、京都では高さの制限が決まっているため、階高を抑えるために直貼り床で計画されることも多い。
現在、共同住宅で用いられている直貼り床は、厚みが13mm程度だ。乾式二重床と比較して薄いが、一定の軽量床衝撃音低減性能を確保するために歩くと床板が柔らかく感じられるということが課題となっていた。また高齢化社会を考えた時には、車いすによる長期の繰り返し走行する場合、直貼り床は対応できていないと指摘されている。
乾式二重床と比較すると、直貼り床は転倒時の衝撃力が大きい。そのため転倒の仕方によってはけがをする可能性も高い。このような課題を解決するために、直貼り床の代替として、高い床衝撃音遮断性能があり転倒時衝撃力が小さい「乾式浮床ベースケア」を開発した。
今回開発した「乾式浮床ベースケア」は内装用と、土足用の2種類だ。内装用は乾式浮床パネルに下地材として、ガラス繊維不織布入りせっこう板を用い、その上に化粧シート貼りフローリングを施工している。
土足用は乾式浮床パネルに下地材として針葉樹合板を用いており、その上に突板貼りフローリングを施工している。これをすることによって転倒時衝撃力が小さくでき、高い床衝撃音低減性能を実現することが可能だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社熊谷組 プレスリリース
http://www.kumagaigumi.co.jp/press/2015/pr_160310