画像の3D化で、トンネル切羽の評価を効率化
鉄建建設は2月18日、トンネル切羽の3次元化技術を開発したと発表した。
山岳でのトンネル掘削工事では、地山変位の予測などにトンネル切羽の状況の観察、記録、評価が欠かせない。
これまで切羽の観察・記録は、目視やスケッチ、写真撮影などの2次元データが中心だった。しかし複雑な山岳地形でのトンネル工事では、2次元データによる評価が難しい場合がある。
連続データの作成にも対応
この課題を解決するために新たに開発されたのが、3次元化技術である。
ステレオ写真の測量技術を活用したもので、複数の写真から切羽面を3次元化し、切羽断面の形状を3Dデータとして表現する。
2次元データと異なり、切羽に出現する地質の変化点や亀裂面など、岩盤の形状や切羽状況をパソコン画面で簡単に確認できる。
切羽面の3次元データの連続表示にも対応しており、地質が連続的に変化している箇所でも、切羽前方の地山状況が予測しやすくなる。
現場だけでなく、社内でもデータが共有できるので、机上での詳細な切羽評価も可能になった。
現在、鉄建建設では新技術を「大和御所道路新田東佐味トンネル工事」に適用し、3次元データの蓄積を試験的に行っている。
今後はトンネル工事に積極的に適用して地質データの蓄積・整理を行い、類似した地質のトンネル工事に反映させる予定だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
鉄建建設株式会社のプレスリリース
http://www.tekken.co.jp/cms/whats.pdf