新機能を開発
清水建設株式会社は2月19日、地震発生後即時に建物の安全性を高精度にて評価することができるモニタリングシステム「安震モニタリングSP」を開発したと発表した。
このシステムについては、日本総合建築試験所から評価性能を認定する建築技術性能証明を取得。今後については鉄骨造ビルへと展開していく予定だ。
東北地方太平洋沖地震が起こった時には首都圏にて大量の帰宅困難者が発生したという教訓から、一時避難場所として建物の提供をうながす帰宅困難者対策ガイドラインが2012年に作成された。
安震モニタリングシステム
このガイドラインでは大地震発生後の建物の安全性や、継続して使用することができるのかについて速やかな判断を建物管理者に求めている。ただしそれを判断するためには、熟練の構造技術者が現地調査を行わなくてはならない。
その一方で震災時には交通網が分断されてしまい、調査できる構造技術者というのは少ないため現地調査は容易ではない。
そのため清水建設は大地震が発生した後、建物の安全性を評価できる安震モニタリングシステムを開発し適用してきた。
今回新たに開発した安震モニタリングSPは、システムの評価精度を高めている。新システムの構成は従来システムと同じように、加速度センサーとセンサーの記録を自動的に解析するソフトから構成されている。
ソフトにこれまでの簡易解析機能に加えて、建物の構造設計に用いる時刻歴応答解析を行う高精度解析機能を加えた点が特徴だ。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
清水建設株式会社 ニュースリリース
http://www.shimz.co.jp/news_release/2016/2015055