洋上風車の設置課題を解決する新たな工法
大林組は2月17日、着床式の洋上風車で必要な基礎およびアンカーに適用する海洋構造物「スカートサクション」を開発したと発表した。
洋上風力発電は風車の支柱を海底に固定する着床式と、風車を海洋に浮かせる浮体式に分けられる。着床式は水深が浅い場所の設置に適しており、浮体式は水深が深い場所の設置に最適だ。
着床式は水車をしっかりと固定できるが、大型の洋上風車の設置や、設置場所の水深が深くなると、基礎が大型化しコストがかかるという課題がある。
一方の浮体式は、急に水深が深まる海域が多い日本に適している工法で、今後の普及が見込まれるものの、現時点では着床式に比べて設置コストが高いのが問題となっている。
高性能かつ低コストを実現
大林組は着床式のコストの課題を解決するために、風車で必要な基礎およびアンカーに用いる構造物「スカートサクション」を開発した。
「スカートサクション」は頂版と、頂版から下に広がる円筒形の鉛直壁(スカート)から構成されており、スカート部分を海底地盤に貫入させることで、従来の工法よりも洋上風車をしっかりと固定する。大型の機械を使わずに海底地盤に設置できるので、工費が大幅に削減できるのが特徴だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社大林組のプレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press