大成建設株式会社は、設計情報をクラウド上で一元管理し、端末で共有できる「T-BIMクラウドビューワ」を開発した。
この次世代クラウド環境を実現するITインフラは、日本IBMの先進的なモバイル活用向けのソリューション・サービスで提供されるモバイル仮想化技術と、高品質・高速ネットワーク、高性能な画像処理プロセッサーを搭載したIBMのクラウド・サービスを組み合わせた構成だ。
建設業を取り巻く社会環境が複雑化、多様化する現在、迅速かつ効率的な建設業務の推進には、担当者間の効率的な情報共有が必要不可欠だ。
これまでにも、クラウドをファイルサーバとして活用したBIMデータの活用事例はあるが、データ量の膨大化に伴う高性能コンピュータ端末などの設備、高度な情報セキュリティの必要性など、多くの課題があった。
今回、クラウド上にある高性能画像処理プロセッサーを搭載した計算サーバにより膨大な設計情報を処理。
その後、クラウドを活用して参照、操作を行うための画面情報を高速ネットワークで転送することで、設計情報を共有できる「T-BIMクラウドビューワ」を開発。
端末の性能依存を排除するため、データは、画面情報だけを転送。タブレット等のモバイル端末からも利用可能で、客先や建設現場など、いつでも、どこからでも簡単に設計情報を参照、操作することができる。
端末には参照、操作のための専用ソフトが不要で、ビューワに表示された画面情報からクラウド上の設計情報を共有できる。
高度なセキュリティを確保のため、設計情報はクラウド上ですべて処理し、個々の端末には保存しない。
これにより、さまざまな端末を利用し、設計情報を円滑に共有。設計業務の効率化が可能となる。
大成建設は、同技術をBIMデータ量が大きく、効率的な描画処理を必要とする大規模プロジェクトや施工・維持管理業務に展開していく予定だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設株式会社 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/