米国の原子力発電事業で
東芝は、2月9日、同社が出資する原子力発電所の事業開発会社ニュークリア・イノベーション・ノース・アメリカ社(以下、NINA社)が、米国原子力規制委員会から、「改良型沸騰水型原子炉」を建設するための建設運転一括許可の承認を受けたことを発表した。
原子力発電、見直しの方向
原子力発電は、エネルギー安全性およびCO2削減の観点から、今後も必要不可欠な電源として位置付けられており、米国においても、CO2を排出しない原子力発電の有効性が見直されている。
今回、承認を受けた「改良型沸騰水型原子炉」は、サウス・テキサス・プロジェクト原子力発電所3・4号機の140万kW級原子炉。「改良型沸騰水型原子炉」として承認を受けたのは、今回が初めてであり、技術、安全性および環境適合性が米国原子力規制委員会より高く評価されたとしている。
なお、現在、建設予定地であるテキサス州では、現在電力価格が低迷中。今後、NINA社と協議を進め、電力市況を見極めながら建設開始の判断をしていく予定だ。
安全性の向上へ
東芝が推進する米国の新規原子力発電所建設プロジェクトについては、今回の承認で3件目。これは、米国以外の国の原子力発電プロジェクトにおいて重要な意味を果たすという。
同社は、今後も国際的な安全評価および設備基準の改定に適切に対応するとともに、安全性のさらなる向上に取り組む方針である。
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