「鉄骨柱の自動計測・建入れ調整システム」を展開
戸田建設株式会社は、建設作業員の少子高齢化による減少を見据え、建設現場の生産性向上を目指し、情報化施工技術の開発を進めている。
その一環として「鉄骨柱の自動計測・建入れ調整システム」を昨年開発した。このシステムを使うことで、鉄骨柱の建方時に計測器の盛替えなしに、複数の鉄骨柱の位置計測と建入れ調整を1か所から自動かつ短時間で高精度に行え、生産性が向上する。
これまでに形状・規模の異なる5か所の現場に適用し、改良を重ねた。今後は同社の情報化施工技術の一つとして展開していく計画だ。
開発の背景
従来は鉄骨柱の計測は、計測工2名が柱ごとに計測器を設置し、2方向から計測を行い、とび工2名が柱の建入れ調整を行うため、計測・建入れ調整に工数がかかっていた。
新システムの特長
システムは、鉄骨図の3次元データ等を用い、自動追尾トータルステーションにより鉄骨の建入れ位置を計測。設計データと実際の建入れデータの差分から鉄骨ジョイント部に取り付けた建入れ装置を自動制御する。
また、鉄骨柱の建方時に計測器の盛替えなしに、複数の鉄骨柱の計測と建入れ調整を1か所から自動かつ短時間で行える。
これにより、作業員を4名から2名に削減でき、時間も短縮。鉄骨建方工事の生産性が約30%向上する。
システムの操作はモバイルPCを用いて行い、自動で建入れ精度を±1mm以下の高精度に調整可能。
さらに、梁入れ後の計測も行い、自動で建方精度報告書を作成する。各機器はバッテリーと無線通信機能を搭載し、電気配線や通信配線が不要だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
戸田建設株式会社 プレスリリース
http://www.toda.co.jp/