神戸製鋼は、1月29日、米国子会社であるMidrex Technologies,Inc.(以下、ミドレックス社)が、年産200万トンの還元鉄プラント建設に係る事前設計の覚書を締結したことを発表した。
今回、覚書を締結したのは、Primetals Technologies(以下、プライメタルズ社)と、Societe Internationale Metallique社(以下、SIM社)との3社間。
プライメタルズ社は、製鉄機械全般に関する開発・設計・調達・製造・販売及びアフターサービスを手掛ける一方、SIM社は、カナダにおいて、還元鉄プロジェクトの組成を行っている。
新プラントでは、世界還元鉄生産量の約63%を生産しているMIDREX(R)方式を採用。これは、天然ガスを還元剤として還元鉄を生産する方式で、SIM社は還元鉄をHot Briquetted Iron(以下、HBI)の形で生産し、世界へ向けて販売する予定だ。
建設予定地は、カナダ・ケベック州のベカンクール工業団地。鉄道、港湾等、インフラが整備されており、原料の搬入やHBIの搬出も簡単なうえ、還元剤についても、北米のシェールガスなど天然ガスの安定供給が期待できる好立地である。
なお、新プラントは、2017年に着工し、ミドレックス社及びプライメタルズ社が主要機器を納入、2019年からの稼動開始を目指す計画だ。
ミドレックス社は、今回の覚書締結を通じ、プライメタルズ社と共に、SIM社を積極的にサポートしていきたいとしている。
また、同社は今後も受注量の確保と、更なる成長に向け、還元鉄ビジネスのグローバル展開を推進していく方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
神戸製鋼 プレスリリース
http://www.kobelco.co.jp/releases/2016/