全ての燃料を取り出す設備を開発
東芝は、1月18日、福島第一原子力発電所3号機向けに、使用済燃料プール内のガレキ、燃料を遠隔操作で取り出すための燃料取扱設備を開発したことを発表した。
燃料取扱設備の概要
今回、東芝が開発した燃料取扱設備は、重量約74トンの燃料取扱機と、約90トンのクレーンにより構成。
燃料取扱設備には、使用済燃料プール内に堆積したガレキを撤去し、燃料を取り出すための補助を行う2本のマニピュレータ、燃料を取り出す燃料把握機、および多数のカメラを配置。ガレキを切断する、掴むなど、あらゆる作業に適切な器具を選択し、遠隔で交換することができる。
一方、クレーンは、垂直吊り具で構内用輸送容器を吊り上げる主巻、構内用輸送容器の一次蓋の取り付け・取り外しを行う蓋締付装置等を吊り下げる補巻などから構成。取り出した燃料を構内用輸送容器に収納して蓋を閉め、仮保管場所に輸送するために原子炉建屋の地上階まで運ぶことが可能だ。
廃炉に貢献
東芝は、昨年末までに、工場における操作訓練を終了。今後、サイトでの据え付けが行われ、2017年度からガレキや、燃料の取り出し作業を開始する予定である。
同社は、これからも福島第一原子力発電所の廃炉に向け、新しい技術の開発に取り組む方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
東芝 プレスリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/