廃棄物焼却施設の排ガスから水銀を効率的に除去
JFEエンジニアリングは1月15日、廃棄物焼却施設の排ガスに含まれる水銀を除去するシステムを開発したと発表した。
水銀による環境汚染を防止するため、2013年に「水銀に関する水俣条約」が採択され、水銀の大気排出に関する管理強化や法的規制が検討されている。
現在排ガスに含まれる水銀は活性炭を用いて除去することが可能で、含有濃度は分析計によって計測できる。しかし、廃棄物焼却施設の排ガスには含まれる多量のばいじんが、正確な水銀濃度の計測を妨げていた。このため、水銀濃度に合わせた、適切な量の活性炭を使えないという課題があった。
活性炭の使用料を半分に抑え、除去率も大幅アップ
今回開発された新システムでは、ばいじんの影響を受けずに水銀濃度を測定できる。水銀濃度に適した活性炭が吹き込めるようになった。
新システムを稼働中の廃棄物焼却施設に設置して実証試験を行った結果、施設の自主基準値である排ガス中の水銀濃度50μg/Nm3(1時間平均値)を大幅に下回る10μg/Nm3以下を安定的に維持でき、同時に活性炭の使用量を半分に減らせることを確認したという。
JFEエンジニアリング
「水銀に関する水俣条約」に早急に対応し、廃棄物処理施設に対しこのシステムの採用を働きかけてまいります
(プレスリリースより)
(プレスリリースより)
と述べている。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
JFEエンジニアリング株式会社のニュースリリース
http://www.jfe-eng.co.jp/news/2016/20160115081601.html